音のぼやき

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Wake Up,Girls!は"おもい"

 

3/8のWake Up,Girls! FINAL LIVEが近づいている今日この頃。一緒に行く知人がこんなことを言ってました。「メッセージ性の強い曲はまだ重いけど、わぐちゃん曲も馴染んできた」と。

その知人はフェスでWUGのパフォーマンスを見たことはあっても単独ライブは初めてで、WUG楽曲を予習してくれていました。(MEMORIALも買ってくれて嬉しい限り) そんなWUGに慣れてない人から言われて改めて思いました。Wake Up,Girls!は誰かに訴えかける曲が多いんだなということに。

 

音楽全体からして何かを訴える、伝える曲は特に珍しいものじゃないどころか、むしろ大多数を占めます。そのアーティストの想いだったり、タイアップのものなら作品の伝えたいことだったり多種多様です。

ではWake Up,Girls!はどうか。

メッセージ性の強い曲は多いです。その中でも大きく2つに分けられると思います。

タチアガレ!やPolarisのように彼女たちの想いを前面に押し出したものと、Beyond the BottomやTUNAGOのように彼女たちの周りだけでは収まりきらない大きなものー普遍的なメッセージのもの。

 

たぶん知人が言っていた『重い』のは後者なんじゃないかと。特にBeyond the Bottomなんて内容は個人の決意、あるいは告白ですが明らかに規模が大きいですからね。誰かの手を救い上げようとする歌。

"世界中の憎しみを 全部僕が受け止めるから"

"幸せに裏切られた君を 抱きしめる"

表面的なものだけでも壮大なものです。発表されたばかりの時、作詞のヤマカンは個人的な事情を歌詞に詰め込んだと言ってたらしいです。(それでこの規模ってどうなん)  そこが当時はわぐちゃんも理解しきれてなかったのか、MVやライブでやり始めた時のパフォーマンスはどこか浮き足立ってるように感じます。

それが次第に熱を帯びていき「WUGの魂」と言われるまでになったのは、これまでの過程で、彼女たちがWUGの意義を作り上げてきたからなのでしょう。だからこそライブでのBeyond the Bottomは圧倒される。この曲の間だけは本当に彼女たちは、世界の憎しみだったり悲しみだったりを全て背負っているんだと断言できます。

 

彼女たちの想いにも『重い』ものはあります。個人的には言葉の結晶がそうです。

"響きは ひび割れたまま歪んでいく"

伝えたいのに思うように伝えられない、ひりつくような切迫感に胸が締め付けられます。歌詞だけではなく、歌やダンスからもそれはひしひしと伝わってきました。積み上げてきたWUGとしてのある種の到達点で、着飾ることのない、剥き出しの想いが顕われたこの曲もまた『重い』のではないでしょうか。

(話は逸れますが、言葉の結晶→Beyond the Bottomの流れがとても好きです。想いを訴えるという点が共通しているのに、歌詞・歌唱では対比があり1つの物語を観ている気になるからです)

 

 

と、まぁ長々と書きましたが、どの曲が重いとかどんな歌詞が刺さるとかなんて人それぞれです。作品やアーティストの経緯に重なることもあれば、自分自身に置き換えることもある。WUGは自由に捉えられる曲が多いから、余計にそうかもしれません。盛り上がり曲のハートラインで号泣するオタクもいるわけですし。

結局は受け取る自分たち次第なところで、それでもその受け取ったものが演者や作者が伝えようとしたことと合致する瞬間があるわけですから、すごいですよね。

Wake Up,Girls!の曲は『重い』。それは彼女たちの『想い』がたくさん詰まっていて、隠すことなく真っ直ぐに伝えようとしているからなんだと思います。