音のぼやき

音楽やライブやその他諸々のこと

みんなと今、歌って夢見て

 

 あけましておめでとうございます。今年も気ままにブログを更新していきますので、暇つぶしに読んでいただけたら幸いです。

 さて、今年一発目は虹ヶ咲スクールアイドル同好会6thライブ"I Love You⇆You Love Me"の感想となります。ライブ感想ブログ自体久々な上に、虹ヶ咲のものは1st以来なので4年ぶり…めちゃくちゃ久しぶりですね。全体の流れを中心に印象に残ったところを挙げていこうと思ってますが、寄り道が多くなるかもなので予めご了承ください。

 

 今回の6thライブは愛知と神奈川で行われ、自分は神奈川のみの参加でした。1曲目はKAGAYAKI Don't forget!。音源を聞いた時はそこまで刺さらなかったのですが、曲前のスクスタ画像を入れたムービーを見てからだと感慨深いものがありました。今回のライブコンセプトが『愛の交換会』で、虹ヶ咲としての物語のはじまり、スクスタから応援してくれてありがとうというメッセージ、そして2日目のビジュアルノベルゲーム制作発表も含めて今回1曲目になるべくしてなった、という感じですね。

 幕間を挟んでのソロコーナー(+ユニット)。セトリを見ないで臨んだので、1曲目1日目が小悪魔LOVE♡、2日目チェリーボムは度肝抜かれました。強いカードを早めに切ってもライブの質が落ちないという自信と虹ヶ咲楽曲の層の厚さはさすがの一言。どのメンバーの曲もダンスや表情のついたライブパフォーマンスのほうが良かったですし、曲を聞いただけでは得られない彼女たちの想いも受け取れました。

 12人12色のパフォーマンスで、それぞれの強みや良さがある中で特に印象的だったのは1日目5201314Walking DreamCooking with Loveで2日目私はマグネット咬福論です。

 

 はじめに5201314。曲も歌詞もノリノリでランジュ満載!という感じが大好きです。自分にとっては初の神奈川1日目からほーみんの歌が「めっちゃ安定してる!」と驚きました。6thライブ全体からしたら3回目で、彼女はパフォーマンス毎に安定感が増していくタイプなので当たり前かも知れませんが、ノリのいい曲をノリよく聞ける為にも歌の安定感は大切なので、ほーみんのパフォーマンスには安心感しかありませんでした。

 次はWalking Dream。歩夢とあぐぽんもライブ毎の成長が大きく、今では全体から見ても要の1人だと思っています。そんな歩夢の今回のソロ曲はメロディーがキャッチーながら音的におもしろい部分があってついつい聞いてしまいます。その分歌にもテクニックを求められるところがあり、音源ではあぐぽん見事に応えたな〜と思ってたところに生歌でも歌い切っていて鳥肌立ちました。ダンスも交えながらステージをあちこち移動していたのは見ていて楽しかったですし、何より表情がよかった。歩夢の仲のいい相手に対してはいたずらな部分もあり、それをパフォーマンスでも見られたのは嬉しかったです。

 1日目最後はCooking with Love。歌詞としては甘々な彼方が見たかったなというのが本音ではあるものの、彼女の性格からは離れてませんしむしろこう言いそう。とはいえ1日目MCであかりんが言ってたように「彼女も幸せになって」もらいたい。と推しの曲にしては珍しくモヤモヤしながらライブに参加したのですが、ダンスがかわいい表情がかわいい演出がいい。曲に対して感じたことは変わってないので、単純に向こうのコンセプトを歌やダンス、ステージの演出など全てを組み合わせた力で押し通されたといったところでしょうか。ただ、パフォーマンスを見たからこそ最初から思っている「幸せになってほしい」という思いは強くなりましたね。

 

 2日目組はどちらも1日目と比べての違いという点では2人とも同じなのですが中身が違うと言いますか。まずは璃奈の私はマグネット。愛知2日目で悔しい思いをしているちぇみー。その悔しさもバネにして良いものになっていたのは1日目のパフォーマンスからでもわかりました。元々キャラクターの声で歌うという点において彼女ほど信頼できる人はいません。それを軽々と超えてきた2日目の‘I love you!’のフレーズ。高低差が大きい曲なだけに聞かせたいところをしっかり出し切るだけでも、全然違います。そこだけでなくDメロの‘もっと残したい このアーカイブ’まで歌い切っていて、愛を目一杯伝えようとする天王寺璃奈がそこにいました。

 そして問題児の咬福論。試聴の時からとんでもないのがきたとざわつき、フル音源でもやってんなぁ!と騒がせた栞子ですが、ライブはさらに反響を呼びましたね(自分の中で)。1日目から表情を中心に見ていましたが、所々の振り付けで「そういえばやる時はやる子だったな」と栞子を再認識。ただ歌に関してはもえぴならもっといけるでしょと思っていたところに、2日目ですよ。もともとのダンスや表情の質に加え、歌の出力上げた上での最後のアレンジ、まさに小泉萌香。ただ今冷静になって考えると、咬福論という曲をあえて違う見せ方をしたのかなと。1日目は御伽話のようなこの歌を紡ぐ栞子として表現し、2日目はそこに込められた栞子の想いを表現した…そんなことも思わせてくれるパフォーマンスでした。

 Feel AliveWaku Waku! Monday Morningは入れどこが難しいと思っていたのでソロ曲の合間に入れてきたのは上手かったです。この辺のバランス感覚はこれまでのライブでも存分に発揮されていますし。そしてこの2曲が間にあったからこそソロコーナーが終わってからのNew Year's March!Happy Nyan! Daysが浮かなくなってますしね。

 

 幕間を入れてからのGo Our Way!→Just Believe!!!は圧巻。曲として盛り上がるのはもちろんのこと、歌詞としてもはじめの一歩を大きく踏み出し→みんなで一緒にどんどん前に進んでいくという繋がりがあって楽しい。そして本編最後のFly with You!!へ。ラストを飾るのにふさわしいのはもちろんのこと、進んでたどり着いた今(最高)からさらに先へというように、前2曲との繋がりもしっかりあるところが素晴らしいです。歌詞は随所に今までの虹ヶ咲の軌跡を辿れるようなフレーズが多いながらも、サウンドもメンバーの歌唱も力強くここにきて新しい一面を見せてくれて、Just Believe!!!とはまた違った頼もしさを感じました。

 

 アンコールでL!L!L!Love U my friendsを日替わりで歌ってくれたのは嬉しかったです。ここちゃん初のナンバリングライブでアルバム表題曲を全て行うのって大切だったと思うし、改めて「この13人で進んでいくよ」という決意の表れでもあったのかなと。次のアンコールメドレーでは、それぞれ今回ソロで歌った曲を考慮した上で選曲してきたことが感じられました。キャラクターの個性も出ていたのもよかったです。そこからバルコニーも使用しての変則フォーメーションのTOKIMEKI Runners恋するMagic!!わちゅごなどぅーはアンコール特有のお祭り感があって「これ!これ!」とめっちゃ盛り上がっていました。

 そしてOURP13CES!!!に。ファンからフレーズを募集しメンバーの名前が歌詞の随所に組み込まれている。これがオーラスでも納得の曲ですが、その一つ前に入れたのには2つ理由があると考えました。1つは最後の曲もまたオーラスにふさわしい曲だったこと。そしてもう一つは今回のライブの表のコンセプトとは別のテーマが関係あるのではないかと。こちらに関しては後述しますが、OURP13CES!!!メンバーもファンも含めて一緒に作り上げたもので、『愛の交換会』というのにも合致するものです。しかしそれ以上に届けたいものがあったからだと思いました。

 それぐらいSINGING,DREAMING,NOW!がよかった。OVAのED曲なのでそれこそ本編に入ってもおかしくはなかったのですが、パフォーマンスを見てあとから色々考えた結果、最後以外はあり得ないだろうと納得しました。「これからも進んでいく」というメッセージはこれまでの曲でも散らばらまれていましたが、この曲では特に『この13人のメンバーみんなで』というのが強調されているような印象です。

熱く語りあえる君に会えてよかった

ホント嬉しいよ

 この歌詞が本当に大好きで、虹ヶ咲がここまで進んできた原動力がそのまま表れてると思ってます。「同じ熱量のメンバーがいる、だから支えられているし負けたくない」、一人ひとりが互いにそう思い合っているから良いパフォーマンスに繋がっている。虹ヶ咲の魅力の一つであり、自分が惹かれて追いかけている理由でもあります。それを改めて感じられたこの曲が、6thライブでは1番印象に残りました。

 ではなぜこのSINGING,DREAMING,NOW!で最後を締め括ったのか(横浜2日目は例外として)。このライブの密かなテーマにもかかってくるのですが、1番大きなものは何度も言っている『この13人でこれからも一緒に進んでいくことを伝えたかった』からではないかと思ってます。様々な事情があり2ndから6thまで出演メンバーが一度だって同じだったことがないという、とても珍しい状況だった虹ヶ咲。本来ならばこの13人で進むというのは4thないし5thで伝えたかったことかもしれません。そんな色々なことがあったからこそ今のメンバーの絆は強いものだと思いますし、このタイミングでしっかりこちらに伝えてくれるのは嬉しい限りです。

好きのチカラは強いんだよ 最強さ

 作詞の畑亜貴さんが虹ヶ咲、ひいてはラブライブ!を通して伝えたいことの一つはこれなのかなと聞く中で感じました。キャラクターたちの好きや演じるキャストの好き、そして追いかけて応援している自分たちファンの好き。そうした色んな人の好きが集まったものもまた“愛”なのですから、6thライブで前面に出していた『愛の交換会』というコンセプトにもぴったりきます。

 

 

 常に新しいものを見せてくれる虹ヶ咲。ライブをただ楽しむだけでも幸福感で溢れるのに、色々考えていくとより楽しむことができるなとライブ終わりにいつも思います。完結編という告知がなされアニメの虹ヶ咲スクールアイドル同好会はひとまずの区切りを迎えると思いますが、それもまだ先。ここからどうなるかはわかりませんが、彼女たち26人(27人)と駆け抜けていく日々はきっと大切なものになると感じているので心配はしていません。

2023年個人的Best5(補足版)

 早いもので今年もあと少しで終わりですね。自分は毎年末にその年にリリースされて聴いている曲の中で、好きなものを3〜10曲を決めているのです。アニソン縛りで始めたはずなのにブレている年もあり、まあ全体的に緩くやらせてもらってます。

 今回はそのベスト5紹介で、曲自体はX(Twitter)のほうにあげているので、ブログの方では理由などの補足を入れていきます。

 

①MY STARWAY / わか、ふうり、ゆな

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https://youtu.be/O46L5AilQRs?si=e1EoKYRn2YEV2dTs

 1曲目は映画アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAYのOP、挿入歌であるMY STARWAYです。この曲についてはブログ1つぐらい書けそうな文量になりそうとわかったので簡潔に。

 サウンドがいい。歌詞がいい。歌がいい。何よりソレイユの言葉としていちご、あおい、蘭が歌っている。これ以上に望むものがないです。そして彼女たちがこう歌っているのなら、受け取った自分があれこれ言うものではありません。

全部つながってるなってわかる

連れていけるってわかる

わたしがいて、それが今ココロ強いんだ

 歌詞についてピックアップしたいところはたくさんありますが、ここだけにしました。自分の今までの経験、成功も失敗も楽しいことも悔しいことも全部含めて「今」の自分がある、これからも変わらないと言えるってすごいですよね。しかも大袈裟でもなんでもなく、感じたことそのままに伝えてくれるから余計に。

 

②やばきゅん♡シューベルト

 / DIALOGUE+

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https://youtu.be/0RMwO6Ilmp0?si=5KIjPmIWRBZhWGqE

 2曲目はDIALOGUE+の2ndアルバム『DIALOGUE+2』からやばきゅん♡シューベルトです。タイトルからぶっ飛んでますが、曲自体も破壊力抜群です。

 一聴でははちゃめちゃに思える歌詞も聞き込んでいくと恋するドキドキを音楽用語なども混えて見事(?)に表していますし、荒ぶるベースに合わせた秀逸なメロディーラインでつい聞いてしまう1曲です。はじめのインパクトだけかと思ってましたが、気づいたら今年イチ聞いているぐらいの奥深さもあります。

 ベースラインが好みなのと推しのパートが好きなのでよく聞いていたのですが、改めて「なんでこんなに聞いてるんだ?」と考えてみた時に、色々なはちゃめちゃ具合をメンバーの歌唱が加わることでバランスを取っているのではないかと感じました。ポイントやメンバーを絞ってここ!というのではなく、全体を通して全員の歌い方がいいことに気づきました。その中でも特にオススメなのは2Aからのゆりにゃ→まゆゆん→まなてぃの繋がり。ライブでも安定してるどころか良さに磨きがかかっていて脱帽しました。

 

③Fleeting Time / 鬼頭明里

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https://youtu.be/fvpThOPXvtE?si=ifD8SzOlFZVsetkk

 3曲目は鬼頭明里さん(あかりん)の4thシングル『Dear Doze Days』c/wのFleeting Timeです。ソロアーティスト楽曲としては激しめのバンドサウンドが多いあかりん。そちらが嫌いなわけではないのですが、彼女としては虹ヶ咲スクールアイドル同好会で演じる近江彼方のような、柔らかくかつ芯がある歌声のほうが好きなので、ソロではずっとやきもきしてました。

 そんな中で突然現れたのが、このシングルこの曲でした。爽やかな曲や楽しい曲はあれど、体の力を抜いてリラックスして聴ける曲はなかったので、初めて聴いた時には「これだよ、これ!」と叫びそうになりました。

 ゆったりした曲調にブラスがアクセントになっている楽器陣がいい味をしています。そこに歌声は弱すぎず強すぎずの加減が絶妙。聴かせたいところを決めてくるところはさすがだなと感じました。

シンプルな理由なの

雨上がりは無性に キミに会いたくて

 この歌い出しから始まる日常に寄り添う歌詞も◎、大好物です。この曲を聞くためだけにワンマンに行ってもいい、そう思えるほど刺さりましたね。

 

④当事者 / EGOIST

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https://youtu.be/ogBFaYKFELg?si=IxWY_uFOAXb6KiYK

 4曲目は劇場版PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE主題歌のEGOISTの当事者です。サイコパスシリーズは放送開始当初から見ていましたが、3rdシーズンあたりからは離れていました。今年劇場版の最新作をやることは知りつつも、積極的に見に行こうと思っていなかった自分を、引き戻し映画を何が何でも観にいこうとなったのはこの曲を聞いたからです。

 EGOISTでは最後の曲になってしまった今作ではありますが、それを抜きにして曲として主題歌としての完成度が高くまさにEGOIST、そしてサイコパスとしての集大成。扱っているテーマも含めて決してとっつきやすい曲ではありませんが、少しでもEGOISTやサイコパスに触れたことある人にはぜひ聞いてほしいです。

ねえ 命が消える 優しさのせいで

弱さが罪というなら答えて

私は誰を犠牲に生きていい?

 1人の人間の苦悩と決意。それを音楽と言葉で曲に落とし込めて表したまさに名曲です。

 

⑤ギフト / オーイシマサヨシ

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https://youtu.be/_QiVgICckPk?si=O3I3dDguvzxa6weV

 5曲目はオーイシマサヨシの9thシングル『ギフト』からギフトです。今回挙げた曲の中では唯一リリース当初から聞いていたわけではなく、今年のアニサマで聞いて「あ、好きなやつだ」となった曲です。

 元々オーイシさんの曲は好きなものが多いですし、明るい曲調で甘酸っぱい青春をテーマにしたものはデビュー曲の「君じゃなきゃダメみたい」からこちらのストライクをついてくれています。今回のギフトもオーイシ節が炸裂しているのはもちろんのこと、何より歌詞が好きですね。

天使が舞い降りた

目の前で笑顔という羽を広げた

 聞いているこっちが恥ずかしくなるぐらいに詩的で、でもそれぐらい衝撃的だったんだとわかる表現。

さあ はじめよう

君といる世界でもっと僕は笑いたい

 こう言える相手に出会えるというのは、それだけで素敵な贈り物ものなんだなと柄になく思ってしまうほど、この最後のフレーズも好きです。

 ちなみにMVは今年ベストですしオトモダチフィルムで出演したウーリャちゃん出ていて、何も知らない状態でアニサマで踊っているのを見て叫びました笑

 

次点 Love is a potion / harmoe

   光の中へ / 結束バンド

   素顔のピクセル  / スリーズブーケ

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 次点1つ目はharmoeのLove is a potionhttps://youtu.be/R3JkWVjpw0c?si=pyC37hukYCSxVIOt

 御伽噺をテーマに打ち込み主体の、自然と音楽にノリやすい曲が多いharmoe。この曲ではそのつい体が動いてしまうリズムと優しさが同居していて、そして歌詞がいい。harmoeの中でも1番好きですね。ダンスもよいと友人から聞いているのでいつかはワンマンなりに行ってみたいものです。

 2つ目は結束バンドの光の中へhttps://youtu.be/29t3pJd75XU?si=v4CCo91N0RaKY5cD) 去年ブームになったぼっち・ざ・ろっく!のアニメの方は見ていないのですが、曲は今年のはじめぐらいに聞いて予想以上に「J-ROCKやってんな!」とびっくり。この曲では疾走感あふれるギターに耳を奪われ、サビの‘このフレーズ この歌 本当に好きな音’という歌詞にイチ音楽好きとして心打たれました。

 最後はスリーズブーケの素顔のピクセルです。蓮ノ空も触れてみようと思ってはいるのですが、現状曲しか聞けてないので、キャラクターの背景とかはわかりません。それ故に単純な曲の良さや好みで判断しています。軽快なギターを主軸とした爽やかなサウンド、出会いによって変わって見えた日常を写真に残すことに喩えた歌詞は大好物で、つい聞いてしまいますね。

 

 今年はアニソン、というか主題歌としての曲が印象に残った年だったと思います。曲を通してアニメのほうも気になったものもあるので、この年末年始でのんびり観ていこうかな、と。もちろんここにあげた曲以外にも良かった曲好きな曲はたくさんあったので、毎年こうしていい曲が出てくるのはありがたいことです。曲作りに携わっている方々にただただ感謝するのは毎年変わりません。

 ではみなさん、よいお年を〜。

リハビリがてら好きな曲紹介④(DIALOGUE+後編)

間が空いてしまいましたが、好きな曲紹介DIALOGUE+編の最後となります。残るメンバーがきょんちゃんとまゆゆんの2人で、前中編よりも1人少ないので、グループとして好きな曲+おまけも併せて紹介します。

 

きょんちゃん(守屋亨香)

①シャーベットマーメイド

シャーベットマーメイド - YouTube

かわいい声質ながら歌い方の幅が広く、まさにアニソンにぴったりな素質が詰まっているきょんちゃん。活動初期の頃はライブだと曲によってばらつきがありましたが、今では曲の幅が広がったにも関わらず安定したパフォーマンスで、安心感しかない頼りになる彼女は武器がはっきりしているが故にどの曲にしようか悩みどころでした。色々聴いている内にビビッときたのがシャーベットマーメイドです。

ストリングスが際立っているのに壮大さはなく、歌詞と相まってどこか寂しさと退廃的な美しさを感じるオシャレな1曲。メンバーの歌い方も基本的に諦めているというか、感情を閉ざしているようで、それなのにたまに本音が出てしまっているフレーズもあり、いい意味で異色です。

きょんちゃんはその感情を閉ざした表現に彼女自身の色が上手くのっているので、この曲を選びました。個人的にわちゃわちゃしたはっちゃけた曲の方が個性って出しやすいと思うんです。それなのに抑えた歌い方で声質だけでなく歌唱でも「守屋亨香」という存在感が出ていました。

「うるさい声を聞き流したいけど」

かわいらしさは残しつつどこか切ない歌い方、まさにこの曲にピッタリです。なにより語尾の「ど」の後を引くような囁きが技ありだと思います。

微熱の中揺蕩うの

間奏あけのワンフレーズで1番透明感のある歌唱を持ってくるのもズルい。このフレーズとの対比でこのあとの展開がより現実を感じ、迫るものとなっています。

最初にも言いましたがDIALOGUE+の中では異色な1曲であり、ダンスも綺麗さによりフォーカスを当てた素敵なものになっているので、ぜひライブで圧倒されてほしいです。

 

②徹頭徹尾夜な夜なドライブ

UNISON SQUARE GARDEN「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」MV - YouTube

色々な表現が出来るからこそ選曲に迷ったきょんちゃんですが、大真面目にふざけたものが聴きたいな〜と思い、徹頭徹尾夜な夜なドライブを選びました。

ニゾンのライブでのキラーチューンでありながら長らく音源化はされていなかったこの曲。音楽、歌詞、演奏スキルがカオスならMVも色々とぶっ飛んでる。でも音楽に乗れてめちゃくちゃ楽しいんです。きょんちゃんならギャップも相まってさらにこの曲を盛り上げられ、なおかつ彼女の個性もガッツリ出せるのでは?と思いました。

ワタシドコ ココハダレ ダアレ?

狙い済まして記憶喪失

一見わけがわからない歌詞ですが、これを大真面目にかっこよく歌うのがいいんです。きょんちゃんがかわいさを武器にするかかっこよさで勝負するのかどっちにしろ楽しみなとこ。

だっちゅーの ゲッツーの

ルネッサンスの ですから残念

個人的に1番気になるのが一世を風靡したギャグ連発パート。ここもどう調理するのかワクワクしますし、何回か歌う機会があると仮定して歌うたびに違ってもおもしろいなぁと思ったり。

余談ですが、ユニゾンのライブではVo.齋藤さん、間奏あけ「東の空から〜」のとこで上ハモ歌っててめちゃくちゃかっこよくて毎回笑いが止まりません(褒め言葉

 

③アイラブニージュー

やっぱりきょんちゃんならかわいさMAXのも聴きたいよな?!ということで、2nd Al JET CO.よりアイラブニージューです。

きょんちゃんのよさは合うイメージがはっきりしてるけど、そのイメージの幅が広いことだと思ってます。今回のかわいいでいうなら「小悪魔的」なのか「ツンデレ」なのか、はたまた「いじらしい」ものなのか引き出しが多い。そういった想像をする楽しさができる曲として選びました。

ボーカルのキーが全体的に高めですが、DIALOGUE+内では高音の要とされているきょんちゃんにはプラス要素でしかないです。オケがシンプルなのでボーカルの表現力が目立つのもいいかなと。歌詞は語感とかわいいを両立した言葉のチョイスに繋ぎ方がおもしろいんです。

まんまるまんのお月様食べたら

なんともジョーク、シュークリーム

歌詞と歌声のかわいさが際立ちそうな部分。これをバンドサウンドで歌うっていうギャップもいいですよね。きょんちゃんのイメージとも合うというか想像できるのも推したいポイントです。

ガラガラポッチの劣等感で

どこへでも行っちゃうぞ

語感がまずかわいい。リズムが心地よく一音一音はっきり歌う箇所なのでかわいさを堪能できます。語尾が「ぞ」なのもかわいさに拍車をかけてます。

 

まゆゆん(飯塚麻結)

①好きだよ、好き。

DIALOGUE+「好きだよ、好き。」Music Video full ver.【Mini Album「DREAMY-LOGUE」】 - YouTube

曲によって歌声を使い分け、ハモりも任されることが多い縁の下の力持ちな面がありつつ、決めるとこは決めるまゆゆん。ライブでは安定感もさることながら対応力が抜けてる印象で、音源でもライブでも違う楽しみがある推しです。

まゆゆんはデビュー曲であるはじめてのかくめい!から歌声が好きで推しているのですが、決定的になったのが今回挙げた好きだよ、好き。です。

DIALOGUE+の曲には度々彼女たち自身のこと歌ったものやファンであるログっ子(ファン総称)に向けたものがあり、好きだよ、好き。もそのうちの一つになります。どこか懐かしさを感じるメロディーに、夢を追いかけて上京してきた若者を描いた歌詞は走り始めた彼女たちそのものですし、こちらへのメッセージでもあります。期待というよりは不安を吐露するフレーズが多く、それでも夢に向かって進むことを改めて決意する絶妙なニュアンスをまゆゆんは見事に歌っています。

意味無くても笑えたら

明日に期待できるから

空元気を振り絞った強がりのような、見えない未来に希望を持つような、人によって聴く状況によって様々な捉え方が出来るこの部分。ここを柔らかく彼女の解釈をのせて歌うだけでなく、歌詞のように聴き手に想像の余地を残しているのがすごいなぁと。

好き

ラストのソロパート。自分の気持ちが思わず溢れるような胸をつくものを、最後の最後にこの短いワンフレーズに詰めたのにびっくりしました。これがライブだと表情も加わり、切なくも温かみを感じるものになっています。ここを聴いたからこの人のこのグループでのパフォーマンスを出来るだけ見届けたい、と強く思いました。

初めて聴いても十分にいい曲なのですが、DIALOGUE+を知れば知るほど温かみが増す1曲です。MVやライブでは彼女たちの表情にもぜひ注目して観てみてください。

 

②mix juiceのいうとおり

UNISON SQUARE GARDEN「mix juiceのいうとおり」MV - YouTube

きょんちゃん同様、歌声と表現のレンジが広いまゆゆんなのでどの彼女を聴きたいかで選曲を悩みました。考えていく中で「激しいものよりは日常に寄り添ったもの」「暗いものよりは前向きなもの」と自分の中で軸が決まり、mix juiceのいうとおりにしました。

ここまで数々のユニゾンらしい応援歌というか人生讃歌をこの枠で紹介してきました。この曲はその中でも田淵節が濃く出ているもので、ストレートよりも少し捻った表現が多いです。それがスリピースにピアノが加わった軽快なリズムと合わさって、聴いていて不思議な感覚になるところにまゆゆんの歌声を聴いてみたいな、と思ったんです。

一聴ではわからないなら

それこそが贅沢な暇つぶしって思いはしないかしら

アイドルに家庭菜園、お酒にネイルなど色々なことに楽しみを向けるまゆゆんにこう言われたら寄り道に思えることもいいなと思えます。この時に楽しそうな表情で歌われたら余計にですね。

今日までの感情が明日を作るから

イライラも後悔もまるごとミックスジュース

原曲のほうは少し斜に構えたような歌い方でそれがユニゾンらしさに拍車をかけているのですが、まゆゆんには上にもあるように楽しんで歌ってほしかったりします。それに御託を並べていますが、推しに手を取ってもらえるような歌詞を歌ってもらえたら、それだけで嬉しいし聴きたいのです。

 

③8月、昼中の流れ星と飛行機雲

まゆゆんに歌ってほしいもう1曲は6th Al Dr.Izzyより8月、昼中の流れ星と飛行機雲です。そもそも何で「DIALOGUE+メンバーがユニゾンの曲を歌ったら?」なんてことを考えたかということ、この曲が原因です。正確に言えばこの曲が元々好きなところに、好きだよ、好き。でのまゆゆんの歌を聴きこの曲にピッタリだなと思ったことが、です。

大切な人に対して思うところがあって素直に伝えられないもどかしさを感じる絶妙な距離感の歌詞、曲もその空気感を壊さないバランスも相まってユニゾンの中でもかなり好きな曲になっています。先ほど曲とまゆゆんの歌がピッタリだと思ったと書きましたが、どのように表現するか読めないんですよね。曲への解釈に加え自分の色を出すことも考えた上で出来るのが彼女なので。

君がくれるページの隅まで ああ

めいっぱい受け止めなくちゃ

この歌詞が、というよりは曲全体を聴きたいのでピックアップするのが難しいのですがこの部分。ここだけなら幸せも感じるような歌詞ですが、1番からの流れで聴くと胸が締めつけられるフレーズを、まゆゆんはどんな声、表情で歌うのか聴きたいような聴きたくないような。

大事な言葉も今 夏のせいになんかしないで

口に出すから聞いてよ だって

声が空に溶けていっても 形に残って欲しいんだよ

こんなこと推しに、しかも情感を乗せられる人に歌われたらそれだけで贅沢だと思います。曲の最後ということもあってそれまでの流れからどのような答えを出したのか、聴いている人に委ねられる彼女には本当にピッタリだと思います。

 

Sincere Grace

DIALOGUE+「Sincere Grace」Music Video - YouTube

グループとして好きな、そして個人的にDIALOGUE+の中で外せない1曲、それがSincere Graceです。といっても彼女たちのことをあまり知らない内に聴いても、曲調が好きという人以外はあまりピンとこない人が多いと思います。DIALOGUE+を、メンバーのことを知れば知るほど魅力が増していく、そんな1曲です。

初フルアルバムの1曲目であるSincere Graceは浮遊感に満ちたサウンドに、曲が発表された時点での彼女たちの決意が歌われたものです。決意と書きましたが切羽詰まったものではなく、歌声は明るく柔らかい、未来への希望が感じられます。以前にTwitterでこの曲に関してプロデューサーである田淵さんからの贈り物、と自分で呟いているのですが、今でもその感想は変わりません。1番ABは個々人、2番ではメンバーたちが互いに、そしてサビではメンバーとファンに向けた彼女たちからのメッセージという形を取りながらも、結局は田淵さんからDIALOGUE+に宛てたものなんじゃないかと。

どんな時も忘れないでいたいな

この今が宝物ってこと

ずっと笑っていたいから

Sincere grace for me

歌詞にして歌ってもらうということは彼女たちに覚えていて欲しいからだと思いますし、なにより彼女たちに笑っていて欲しいのだと思うんです。歌うことで自覚してもらうというのは田淵さんがよく言っていることですしね。その贈り物を、ライブでは笑顔いっぱいのパフォーマンスする彼女たちが眩しいのです。

浮かび上がる最終目的地は まだ内緒だ!

見ててね

メンバー全員が揃った久しぶりのライブである今年のzeppツアー後半戦、アンコール明け1曲目がこの曲だったのは再出発の意味合いもあったのかな、と。再び8人で走り出したDIALOGUE+を見ていきます。

 

プライベイト

DIALOGUE+「プライベイト」Music Video Full ver. - YouTube

好きな曲、というと色々出てくるのですがつい聴いてしまう曲となると限られてきます。その中でもどんな時でも聴きたくなるのがプライベイトです。

歌詞は大胡田節が効いた語感のよさに、女の子の休息時間(プライベート)がかわいく描かれています。曲もオシャレでノリやすくかわいらしさを増しているのですが、ベースがゴリゴリ鳴っていていかつい。もう一度言います、ベースがゴリゴリ鳴っています。とは言ってもベースラインがいいし、曲との調和が取れたゴリゴリなので気持ちいいです。

メンバーの歌唱もかわいさ全振り!ではなく、オフの時の女の子という感じの抜けていてリラックスしています。歌割りがそのメンバーのことを知ってると「わかってる〜」となるようなとこも相まって、メンバーの歌声の個性が出ているのもポイントですね。メンバーとのお泊まり(同棲?)感たっぷりのMVが加わるとさらに破壊力が増すのでオススメです。

そして超個人的な推しポイントは、ライブツアーDIALOGUE+1での間奏。この時ベースは二村学さんだったのですが、間奏以外はエレキベースで間奏はシンセベースを弾いていたのです。この原曲再現はめちゃくちゃ嬉しかったので、円盤をお持ちの方はぜひ確認して二村ベースを味わってください。

ひとりの時間があって だからこそ楽しいんじゃない? みんなに会えること。

とかね、思うのちょっと 夕陽のせいにしてる

 

ガガピーガガ

「ガガピーガガ」Live Video(LIVE TOUR「DIALOGUE+1」2021.11.28 TOKYO FINAL) - YouTube

最後の最後にオマケとしてUNISON SQUARE GARDENにカバーしてもらいたいDIALOGUE+楽曲もあり、それがガガピーガガです。

作曲が田淵さんということもあり、ユニゾンカップリングやアルバム曲のようないい意味で力が抜けたシンプルに見えるけど、実は凝ってるメロディーラインがVo.斎藤さんに合いそうだなと。DIALOGUE+のほうは編曲で上手くアニソン感が出ていると思います、それぐらいTHE 田淵曲。

アーユーレディ? ごめん遊ばして go

作詞は古屋真さんですが、たまに田淵さんのワードチョイスと被るところがあり、作曲は田淵さんなんで「詞も曲もどっちも書いてたっけ?」とたまに脳内でバグることが。ボーカルのメロディーラインも合わさって斎藤さんが歌ってるイメージが自然に出来たところがここになります。もっと不敵な感じが出そうですね。

底抜けにハッピーなポップナンバー

歌詞と裏腹に音が下がっていき低音が響くパート。やかんの成長を感じた箇所であり、田淵さんが意図して作ったであろうギャップの部分であり、ユニゾンだったら「斎藤くんに歌わせたかった」とか言いそうなパート。低音が綺麗に出ないと、音が潰れて聞きにくくなってしまいそうなところを、逆に武器にして聴かせるようなことをする男なんです、齋藤宏介は。

曲のつくりがらしかったり斎藤さんに合いそうだったりと理由をあげましたが、何よりユニゾンの3人が楽しそうに演奏しそうだなと感じたのが大きいですね。ライブではちゃめちゃに楽しんでいてそれを見ているこちらも盛り上がっていく、そんな光景が簡単に想像できるのが1番の理由かもしれません。

 

3回に分けて、しかも面倒な条件を自分でつけて途中で休みながら書いていましたが、DIALOGUE+の曲・メンバーの歌について改めて向き合うことになったので、振り返ってみると楽しかったです。またネタが思いつけば似たようなテーマで書いてみたいと思ったり思わなかったり…。

とりあえずしばらくはやめときます(笑)

リハビリがてら好きな曲紹介③(DIALOGUE+中編)

前編に引き続きDIALOGUE+の好きな曲とカバーしてもらいたいUNISON SQUARE GARDEN楽曲をメンバー毎に紹介していきます。

詳しいことはこちらリハビリがてら好きな曲紹介②(DIALOGUE+前編) - 音のぼやきをご覧ください。

今回はねーね、やかん、まなてぃの3人です。

 

 

ねーね(稗田寧々

①『夏の花火と君と青』

DIALOGUE+「夏の花火と君と青」Music Video Full ver. - YouTube

DIALOGUE+の歌唱面において大黒柱であるねーね。デビュー曲からずば抜けた安定感を誇り、曲に合わせて歌唱の色も変えてくるまさに歌のエース。他メンバーが成長してきているとは言え、存在感と安心感があります。そんなねねさんは夏の花火と君と青を選びました。

単に夏曲としてだけでなく、「DIALOGUE+といったらこの曲!」という人も多いのではないでしょうか。夏の甘酸っぱい片想いの歌詞、グループだからこそ歌える符割りに胸の高まりを見事に表したサウンドの名曲です。

この曲のねねさんといえば言わずもがなのソロパート。

私 変じゃないかな?

これは撃ち抜かれました。これまでの曲でもさすがだよなぁと感じることはあれど、「でももっといけるよな?」と期待していたのです。ただグループである以上、他のメンバーから浮くということはそれが上手いにしろ下手にしろバランスが崩れるということになるので、そのことも意識してるんだろうなと思っていました。しかしこちらのそんな不安は杞憂に過ぎず、しかも期待に応えるだけでなく超えてきたのがここ。自分の強みを出しつつ、気持ちが歌声に乗っていて聴いててめちゃくちゃ気持ちいい。

消える花火が切ない魔法をかけた

と最後でも暴れていますね。これは他メンバーの歌唱力の向上ももちろんありますが、歌割りが素晴らしいです。どちらもキメの箇所になっていて、彼女の強みとマッチする音域なのでねねさんが存分に歌っても変に浮かず、むしろ盛り上がるポイントになっています。ほかのところではメンバーに合わせて歌っているので、より目立つようになっているのもあるのかなと。

曲だけでなくわりと激しめのダンスとそんな中でも素敵な一人一人の表情を、ぜひライブ映像で見てください。

②『桜のあと(all quartets lead to the?)』

UNISON SQUARE GARDEN「桜のあと (all quartets lead to the?)」MV - YouTube

前回の記事でさっぴがユニゾン楽曲と相性がよくて逆に困ると書いたのですが、この方も同じ、さらにねねさんの場合バンドサウンド全般と相性がいいのです。迷いに迷った挙句、桜のあと(all quartets lead to the?)にしました。

アニメのタイアップであり、ポップとロックがうまく混ぜ合ったまさにユニゾンらしい1曲。自分がユニゾンを聴き始めるきっかけになった曲で、曲はもちろんMVでもメンバーがとても楽しそうに演奏してるのが印象に残ってます。そんな曲にした理由としては歌に限らず音楽が大好きなねねさんが、音を楽しむことをテーマにした曲(特に2番)を楽しく歌うところを想像して「これしかない!」と思ったから。

そしてねねさんって歌ではっちゃけられるんですよね。はじめのころはなんやかんや安定感のイメージがあったので、大冒険をよろしくではちゃめちゃなソロを聴いて驚いたのと同時に、改めて感心したのを覚えています。なので曲の持つワクワク感や楽しいという雰囲気を損なうこともないだろうなぁ、と。

じゃじゃじゃじゃーん

足りない! キックリズムを打て!

ベースandギター

おまけに僕が歌えば四重奏

ここは乗りに乗ったねねさんが歌うと想像しただけでアガりますし

忘れない 忘れないよ 今も大人になっても

だからこの瞬間は楽しませて

歌うよ でたらめでいいよね?

歌うことが好き、楽しいと言い続けそこに自信を持ってる彼女からこれを聴けたら満足です。さっぴには少し捻られた歌詞を歌ってほしい欲がありますが、ねねさんにはわかりやすい歌詞を歌ってほしいのです。

③『Dizzy Trickster

歌が強みだからこそ歌っていてかっこいい、ヒロイックを感じさせる曲もほしいと思い、7thAl MODE MOOD MODEよりDizzy Tricksterを選びました。

この曲の歌詞って歌声にパワーや説得力がないと響かないというか、引き込まれない。内容はものすごくわかりやすく言うと「あなたはあなたの進みたい道を進んでいい」ということだと思ってます。そのことを歌うのなら歌声の力強さって重要です。おまけにサウンドはシンプルながらも、いやシンプルだからこそかっこよさが際立っています。

ねねさんならその歌詞とサウンドに負けずに歌えると感じましたし、雰囲気が合ってるとも思いました。このテーマ思いついた時に真っ先に頭に浮かんだのがこのねね×Dizzy Tricksterでしたから。それぐらい歌詞もサウンドも歌声も何もかもが自分の中では嵌ってるので、この曲に関しては「ここの歌詞が!」というのはなく、全部が全部聴きたい。

まだ火照ってる 僕は追いかけずにはいられない だけど きっと

一人ぼっちで走らなくちゃ ぐちゃぐちゃのまんまの希望でも

この高揚感は誰にも奪えない

徐々に歌詞が熱を帯びていくような構成もねねんさんにぴったりだし、ラスサビの熱量は計り知れないものになりそうです。

 

やかん(鷹村彩花)

①『おもいでしりとり』

DIALOGUE+「おもいでしりとり」Music Video - YouTube

それだけで十分武器になる特徴的な声だけでなく、歌声の表情のつけ方がどんどん成長していくやかん。特徴的な歌声や歌の成長株ということでゆーなと被るところもありますが、やかんはかっこよさの表現、そして柔らかく歌うことが抜けてきた印象です。特に柔らかさはハッとさせられることも多く、そのことを加味しておもいでしりとりの彼女が好きです。

音としてはtheアニソンという楽器群なのですが、曲構成としてはAメロ→Bメロ→サビ…とJポップ然していて、2番以降も素直な展開で聴きやすいです。それゆえに一途な想いを綴った歌詞や歌にじっくりと集中することができ、歌唱の誤魔化しがききにくい1曲でもあります。

(いつもイメージ通りからは程遠いな)

知らない

この曲のやかんソロ(語り?)といえば誰もが思い浮かべる2番サビ前。それまではこういうテイストではぶっきらぼうさが先行して本人も悩んでいると言っていましたが、今回は不器用の中にいじらしさを感じる見事なものになっています。

しかし個人的に推したいのは間奏あとの落ちサビ、

「いっぱい考えてさ」

ここ。この曲中での主人公が伝えたい相手、そして聴いているこちらを優しさで包み込むような、とても柔らかい歌い方。ライブで聞くたびによくなっていくのもほんとお手上げです。

アニソンとしてもDIALOGUE+としても色んな意味を持つ、持たせることのできる曲でセトリの位置によって意味合いが変わってくるので、それを推測するのもおもしろいと思います。

②『スカースデイル』

UNISON SQUARE GARDEN 「スカースデイル」MV - YouTube

やかんの歌唱で忘れてならないのが‘いじらしさ’だと常々考えています。しかも本人が意図してない、というかそれを第一に置いていないというのがポイントですね。柔らかさといじらしさ、その両方を考慮した時にスカースデイルが出てきました。

ニゾン楽曲でもかなり珍しいVo/Gtの齋藤宏介さんが作詞作曲した曲で(他の曲はBaの田淵さん)、また一味違ったユニゾンの良さを味わうことができます。

上記したやかんの柔らかさといじらしさが曲の優しさを引き立てますし、絵本のようにも捉えられる歌詞も彼女に合います。サビで張って歌う箇所もあるので、やかんの元々の強みも活かせるのではないのでしょうか。

心の奥のもっと奥の

もっと奥に隠した宝物

初めて触れたその日から隠してきた物

ここは優しい柔らかさが際立ちそうなところです。ウィスパー気味で歌ってもボーカルの存在感があるのはやかんの声質ならでは。

握りしめた君の手を

僕は離さない

このまま消えない地図を

二人歩いて行こう

ここは気持ちがこもっている部分ですが、今のやかんなら優しさと強さを同居させて歌うことができると思っています。

③『場違いハミングバード

もう1曲は3rdAl Populus Populusより場違いハミングバード。随所に田淵節が効いたワードチョイスにサビでいきなりキャッチーになるというまさにユニゾンというか田淵曲だなぁと思う1曲です。前2曲が歌詞的にしっとりしているので、はっちゃけたというか「やかんこんなものも歌えるんだぜ!」とギャップとしての選曲になります。

この曲はサウンドでも歌唱でもメリハリがついているので、瞬間風速の強いやかん向きだと思ったのもあります。また、フレーズのインパクトが強いのでやかんの声だけが印象に残ることはなく、逆に歌詞だけが浮くということにもならず互いに互いをうまく補完する気がします。彼女がどうアプローチするのかも楽しみですしね。

手術中につき んーご法度です

このフレーズは随所に出てきて前後の流れからも「?」となるのですが、なんかしっくりくるんですよね。やかん本人も頭にハテナマーク浮かびながらも一生懸命歌ってそうなのがいい。でも、

場違いなハミングバードでも

今誇らしげに鳴くから

と絶賛成長中の彼女にこう歌い切られては、この先も見届けたくなるっていうもんです。

そしてやかんに限った話ではないのですが、ハミング‘バード’というのがエモい。上記した歌詞のほかにもサビが刺さる人には刺さるものとなっています。

まなてぃ(村上まなつ)

①『デネブとスピカ』

DIALOGUE+「デネブとスピカ」Music Video - YouTube

まなてぃと言えばその求心力。ファンのみならず歌を耳にした人をグループや彼女に振り向かせるパワーがあると常々感じています。今までもこれからもグループとして大きくなっていくのに、まなてぃの歌は欠かすことのできないものです。そのまなてぃの成長を大きく感じたのごデネブとスピカです。

思春期のなんとも言えないもどかしい恋模様を疾走感溢れるメロディにのせた、こちらもアニソンの王道をいく1曲となります。キーが全体的に高めなのにも関わらずサビではさらに高くなるところを、メンバーで協力して厚みを出すというグループならではの仕掛けもありますね。

さてこの曲のまなてぃの良さは引いているのに強みが出ている、というところです。はじめに「聴く人を振り向かせるパワーがある」と言いましたが、言い換えれば主張が激しいんですよね。「私はここだよ!」という爆発力がある。曲と噛み合い歌割りにも恵まれたのが花咲く僕らのアンサーをだと思います。しかし、デネブとスピカでは表立って出すのではなく引いて出しながらも求心力を失うことなく、むしろ新たな魅力になっている。

ダメだよ ちくばくでも ずれてても

気持ちが溢れて必死に訴える感情の乗せ方が見事。まなてぃはポジティブな感情がハマることはわかっていましたが、アップテンポな明るい曲調でこういった感情も出せるのかと驚きました。それだけでなく、このワンフレーズが曲全体のアクセントになり、このあとのサビの爆発力を高めています。ソロパートだけで完結せずに全体に還元している部分で、田淵さんが常々おっしゃっているグループで歌う意味の縮図となっているようなところですね。

サビの高音とか協力してもほんとに出るんかいなと思っていましたが、ライブでもしっかり出ていてしかもダンス付き。パフォーマンスに圧倒されても音楽に乗って体を動かしてもいい、色んな楽しみ方のできる曲です。

②『アトラクションがはじまる(they call it"No.6")』

UNISON SQUARE GARDEN「アトラクションがはじまる(they call it "NO.6") 」MV - YouTube

ここぞ!というところで盛り上がる歌い方ができるっていうのは中々難しいことだと思います。アップテンポならなおさら。それでもまなてぃなら歌えるのでは?と思い、アトラクションが始まる(they call it"No.6")を選びました。

クライマックスがはじめから終わりまで続く、まさにワクワクドキドキが詰まったテーマパークのアトラクションのような曲。聴いていてテンションが上がり、「楽しいことってこんなにあるんだぜ!」とユニゾンの主題を表すかのような歌詞はある種の応援歌のようでもあります。

まず歌い出しの「ハロー No.6」がめちゃくちゃまなてぃに合いそうだと直感したのがとっかかりになります。はじめからガッと掴まれるとその後の期待も膨らみますよね。そして聴き込んでいくと、曲のワクワク感がまなてぃと似ているなぁと感じました。

人類史上最高に必要ない最上級を

さあ デリバリーしちゃうから

サビの盛り上がる部分でこの歌詞にまなてぃの歌声と、考えただけで盛り上がります。本人もノリノリで歌ってそうなのが余計に。

楽しいことは年と共に減っちゃうかもしれないけどなくなんないよ

こことかも彼女にピッタリ。こっちは自分だけが知ってることを打ち明けるような、いたずらっ子を感じさせるニヤニヤ顔で。こんなことを考えるだけでもワクワクできるのは、曲とまなてぃの魅力のおかげですね。

③『Crazy Birthday』

2曲目も系統とは似ていますが、よりメリハリがつきより爆発力があるものというので4thAl CIDER ROADからCrazy Birthday

このDIALOGUE+メンバーがユニゾン楽曲を歌ってくれるなら、と考えるきっかけになったのは別の曲になりますが、ねねさんと同じく真っ先に思いついて組み合わせの一つがまなつ×Crazy Birthdayです。シンプルなロックサウンドにユーモアの効いた言葉選びの歌詞とこれまた歌詞にフォーカスが当たりやすい1曲で、やかんの時にも触れましたが歌詞が浮く可能性もあるんですよね。それを繋ぎ止めるのが歌声の力ですし、まなてぃはおもしろさとあくまで真面目に歌うというのをバランスよくいける思います。

当たり前と思うな素人!

サビ途中の歌詞のインパクトと歌唱の強調が重なり合った部分。フレーズが強いので歌い方によってキツく聴こえるところをどう歌うのか楽しみ。

大正解でも にっちもさっちも落ち着かないなら シュレッダーで八つ裂きでいいじゃん!

なんだか今日は 大正解 そんな気分だし

どんな事態もわき目降らないんです

ラスサビはなんともまなてぃらしいフレーズ。特に「いいじゃん!」で彼女がはっちゃけているのが目に浮かんで楽しそうだし、また最後の最後、「お仕舞い」というわかりやすいこの部分をどう締めるのかも聴きどころになるんじゃないかなぁと思います。

 

次で最後となります。メンバーもあと2人なのでただ単にDIALOGUE+で好きな曲も併せて紹介しようかなーと考え中です。

ではでは〜

リハビリがてら好きな曲紹介②(DIALOGUE+前編)

リハビリ代わりの好きな曲紹介、今回DIALOGUE+編です。「DIALOGUE+ってなんぞや?」という方は以前の記事で軽く説明しているのでそちらをご参考に("かのじょたち"のかくめい! - 音のぼやき

 

今回はただ好きな曲を紹介、というのではなくメンバーごとに好きな曲や惹かれた曲を紹介していこうと思います。それにプラスしてDIALOGUE+の総合プロデューサーである田淵智也さんが所属し自分もかれこれ10年近く聴いているバンド、UNISON SQUARE GARDEN(ユニゾン)楽曲で彼女たちに歌ってもらいたいものも挙げていきます。また、今回は歌唱のみにスポットを当てて、ダンスなどは除外していますので予めご了承ください。

なので1人あたり3曲ずつの紹介で長丁場になってしまうので前中後編の3回にわけました。第一弾はゆりにゃ、ゆーな、さっぴの3人です。

紹介の仕方として①DIALOGUE+の好きな曲②歌ってほしいユニゾン曲(MVあり)③歌ってほしいユニゾン曲(MVなし)となります。

 

ゆりにゃ(内山悠里菜)

①『めっちゃオンリーユー』

DIALOGUE+「めっちゃオンリーユー」 [Official Audio] - YouTube

ゆりにゃの歌声の魅力というと真っ直ぐさや誠実さ、どの歌い方でも特有の柔らかさがあると感じていますが、そんなことよりもまずかわいい! ということでそのかわいさが遺憾無く発揮されているめっちゃオンリーユーを選びました。

「でも君はこんな私の寝癖見て可愛いって言ってくれる可愛い人」「息をしてるだけで尊いスーパーダーリン」とあるように歌詞が甘々ならメンバーの歌唱も甘々。まさにバカップル…もといラブラブなカップルの甘さがくどくなりそうなところを、どことなくレトロさを感じるサウンドが上手くバランスを取っています。歌詞が甘々と言いましたが、なかなかチクチクしたワードチョイスもあり甘さ一辺倒になってないのもいいですよね。

そんなめっちゃオンリーユーのゆりにゃは2回のソロパートでこちらを襲ってきます。1回目は2Bの

女々しいとかふざけた言葉
女の子の事全然理解してないでしょ?

とちょっとむすっとした歌い方(でもかわいい)。でも不機嫌ではなく、かわいげが残るように聴こえるのは、ゆりにゃの声質と歌唱の柔らかさがなせる業だと思います。あと見た目がふわふわした子に「ふざけた」というワードをぶつけるのが好きです。

2回目はラスサビ前の

これはラブストーリー

故にめっちゃオンリーユー

と甘さ全開の歌い方(間違いなくかわいい)。こちらは甘いほうに振り切っているのですが、2Bソロとの対比がきいていてゆりにゃ個人に絞ると新鮮に聴こえ、全体からすると彼女の甘さが曲の盛り上がりとマッチしていて欠かせないものになっています。

他のメンバーの歌い方もDIALOGUE+屈指の恋する女の子なので、ぜひ聴いてみてください。

②『夏影テールライト』

UNISON SQUARE GARDEN「夏影テールライト」MV - YouTube

そんなかわいいゆりにゃにカバーしてもらいたいのは夏影テールライトです。DIALOGUE+のほうではゆりにゃの‘かわいさ’をピックアップしましたが、こちらでは‘真っ直ぐさ’の観点から選びました。

夏影テールライトは疾走感あるサウンドに触れたら壊れそうな繊細さが漂う詞、そこにボーカルの齋藤宏介さんの歌声が加わり夏特有の儚さを感じる名曲です。

歌詞の不器用な誠実さがゆりにゃと合うなぁと。DIALOGUE+にも夏の花火と君と青という夏曲のゆりにゃのソロパートと通ずるものを感じました。そこに歌声のかわいさが乗れば甘酸っぱさが加わって、原曲とはまた違った儚さが出るのでは?と思います。

あとDIALOGUE+メンバーの中で「僕」と歌ってて1番しっくりくるのがゆりにゃなんです。この曲中に‘僕’というのは1回しか出てこないのですが、とても印象的でよりこのフレーズを印象深くできるのは誰か考えた時、ゆりにゃが出てきました。この他にも

目を見てるから今はそらさないで

少しずつ書き足してく物語

はぜひ彼女の歌声で聴いてみたいですね。

③『何かがかわりそう』

もう1曲は5thAL Catcher In The Spyから何かがかわりそうです。これも歌詞がゆりにゃと合いそう、というかリンクする部分が多い気がして選びました。ここで詳しいことは話せませんが去年の春から年末にかけて彼女には大きなことがあり、ライブでのパフォーマンスを1月末からのツアーで久々に見ました。そしてそのツアー千秋楽で「音楽最高!」と言ったこと、以前(たぶんはじめてのかくめい!再の時)「音楽は私にとって苦しいものだったけれど、今は楽しいものだって気づいた」と言っていたことが頭から離れず、彼女が歌うとしたらこの曲は外せないなと。

歌詞はタイトルのかわりそうというところから、「悩みや不安が晴れた、やったぜ!」というものではなく、その中でもがいている最中だと解釈しています。でも前を向いている向こうとしている。ぼくらは素敵だに代表されるように歌詞の想いをまっすぐ伝えれられるゆりにゃなら、そんな歌を誤解なくしっかり届けられると思うんです。

ふいに響く誰かの声

他でもない優しい声でした

「1人だけど 独りじゃない」

鮮やかに 鮮やかに

ここなんか歌ってるゆりにゃを想像しただけで泣きそうになります。

 

ゆーな(緒方佑奈)

①『トークトークトーク!』

トーク!トーク!トーク! - YouTube

DIALOGUE+でも随一のハイトーン、そして高音の綺麗さを誇るゆーな。歌声に関して声優界を見てもなかなかいない特徴を持っていますが、それゆえに曲によって扱いが難しいと思います。そんなゆーなはトークトークトークです。

おもちゃ箱をひっくり返したかのようなサウンドに作詞の大胡田なつきさんのクセになる表現がマッチして大好きな1曲です。全体を通して緩急が効いているのは田淵節ですね。そのトークトークトーク!でのゆーなの魅力はまたまたかわいさです。しかもただかわいいだけでなく、彼女の特徴である綺麗さも維持したままのかわいさ。

今が今なのって今だけなんだから

元々ソロパートが耳に残りやすい方ですが、このパートは‘かわいいゆーな’という新しい切り口で印象に残るのがいいですね。吐息を混ぜて歌うことで彼女らしさも感じやすいですし。

大人びたのはビターなこの味

それでいてラスサビ前のソロリレーでは自分の歌い方をぶつけることで得意分野も補う。こんなんずるいので確信犯だと思います。

この曲は歌単体でもじゅうぶん過ぎるほどいい曲なのですが、ここにダンスが加わるとえらいこっちゃになるので出来ればライブ映像を見てもらいたいです。

②『春が来てぼくら』

UNISON SQUARE GARDEN「春が来てぼくら」MV - YouTube

上記したように歌声の綺麗さが活かされる、かつゆーなの声質と合うものは何か考えた時に真っ先に出てきたのが春が来てぼくらでした。田淵さんお気に入りの1曲ですね。

ゴリゴリのロックなバンドサウンドではなく、ストリングスも入った上質なポップスで「旅立ちの春」にぴったりな歌詞とサウンドになっています。

斎藤さんの歌い方も柔らかく、また高音の綺麗さも目立つのでまさにゆーなにぴったりです。色々な曲が出るたびに引き出しも増えていったゆーなですが、やっぱり強みを存分に出せる曲を歌ってもらいたいと思うのです。

髪型変えて一個パチリ

水たまり踏んで一個パチリ

飛沫が滲んでなんかホロリ

まばたきの数だけ写真になれ

という詩のようなフレーズがハマりますし、最後の

追い風のせいなんだけどさ

ちゃんとこの足が選んだ答えだから、見守ってて

は彼女と彼女たちが進むにつれ大きくなっていくものではないでしょうか。

③『等身大の地球』

上でゆーなの強みを出せるものをと言っておきながらこっちではギャップを聴きたいので、1stAl UNISON SQUARE GARDENから等身大の地球をチョイスしました。

初期のユニゾン楽曲は曲展開が目まぐるしいものは今ほどは少なく、しかし言い換えればシンプルでそれぞれの楽器やボーカルのかっこよさがわかりやすいということでもあります。歌詞もけっこう尖って(わかりにくい?)ますしね。だからこそゆーなが歌うと一種の舞台のようでおもしろうそうだなと感じました。

そう確信したのはうしみつあっパレイドで気取ってかっこよく歌うことが出来ていたからなんです。等身大の地球を選んだのがうしみつを聴くより先でしたが、結果オーライとなりました。

等身大のあたしを愛してよ

ミニチュアなんかじゃなくて

は歌やライブのパフォーマンス以外にもファンを楽しませようとしているゆーなが歌うとぴったり。最後に「踊って」とこちらに言ってくるのも彼女らしいですね。

 

さっぴ(宮原颯希)

①『恋は世界定理と共に』

DIALOGUE+「恋は世界定理と共に」Music Video - YouTube

芯がありつつも曲によって歌い分けができ、ワンフレーズでもその存在感を刻みつけるさっぴ。絶妙な機微も表せるし、個人的に歌い回しで1番刺さることが多いのもこの方です。彼女に関してはどの曲にしようか候補がたくさんあったのですが、恋は世界定理と共にを選びました。

めっちゃオンリーユーが恋人との甘い日々を描いているのなら、こっちは恋に恋する女の子のドキドキな日々を舞踏会のようや曲調にのせて表現。DIALOGUE+楽曲の中ではお淑やかな印象ですが、ベースラインがしっかりしている上にストリングスやギターが鳴っているのでオケの聞き応えもあります。

まさかの今回の3人全員がかわいい曲セレクトですが、さっぴをこの曲にしたのはただかわいいだけでなく、‘恋する女の子’としての表現が素晴らしいの一言に尽きます。

ほんの少しのズレを感じたとしても

見逃してしまおう

恋に恋する女の子の歌詞と言いましたが、ここでは少し現実も見ています。その部分をさっぴが歌うのがたまらなく合ってるし、彼女の歌い方も絶妙なんです。しかも、こんなことを言っておきながらDメロでは

こんな私だけど あなたのそばにいさせて

といじらしく伝えるのがヤバいです。やっぱり恋する女の子ってすごいんだなって思いますし、さっぴの歌い回しによってここの破壊力を増幅させていますね。

②『Invisible Sensation

UNISON SQUARE GARDEN「Invisible Sensation」MV - YouTube

はじめにも言いましたがさっぴはどの曲を歌ってもらいたいかとっっっても悩みました。この人とユニゾン楽曲の親和性良すぎるんです。定番の曲は自分の色を出せるし変わり種でも歌いこなせる。個人的には変化球でMR.アンディなんかは歌詞も相まっていいなと思いましたが、パフォーマンスに確固たる意志を感じる彼女には真っ向からメッセージを伝えるものが似合うと思いInvisible Sensationにしました。

元々大好きな1曲でタイアップのアニメも好き、この曲を出した時の田淵さんのインタビューも好きなんです(大雑把に説明するとダンスのアニメだからサビで4つ打ちにはしたくないと過去に言ってたのに、この曲でやっぱり4つ打ちは必要!的なことを答えていました)。

田淵流の人生讃歌をユニゾンらしいアップテンポと各楽器のテクニックが詰め込まれたサウンドで真っ直ぐに歌っています。メンバーの中でもパフォーマンスに一際強く信念を感じるさっぴに当てはまる歌詞も多く、彼女が歌う説得力もあります。

高らかに 空気空気 両手に掴んで

咲き誇れ美しい人よ

いきなり歌い始めのこのフレーズで圧倒されつつも「いや、あなたのことですよ」と言いたくなると思うんだろうなぁと。

だけどいつか 誇れるくらいには 

人生はよくできてる

だから、生きてほしい!

極めつけにこんなこと歌われたら痺れますよ。ワンフレーズに色をつけ、気持ちが乗るさっぴでここを聴きたいから、というのもこの曲を選んだ理由の一つでした。

③『弥生町ロンリープラネット

片方がアップテンポの激しい曲だったので、もう片方はゆったりしたものを聴きたい思い、8thAl Patrick Vegeeから弥生町ロンリープラネットです。

スローテンポでもユニゾンはいい曲多いんです。というかボーカルの斎藤さんの歌を余すことなく堪能できるので贅沢ですね。夏影テールライトに春が来てぼくらにこの曲と、田淵さんのその季節の表現が好きなのもあるかもしれません。

Invisible Sensationでは真っ向からくるさっぴを聴きたかったのですが、自分としては回りくどいと言いますか、有り体に言えばめんどくささを感じるような歌い方をする時のさっぴが好きなので、この曲にしました。まあ、歌詞としてはかなりまっすぐなんですけどね。

理由はうまく言えない方が

大切な理由になれそうだ

とかめちゃくちゃ聴きたいんですよ、出来れば生で彼女の表情込みで。

独りぼっちのままじゃ気づかない単純なことが

しあわせになるよ しあわせになる

ほらね 日常が生まれ変わる

最後はしっかり幸せに歌ってくれるはずです。恋は世界定理と共にでも書きましたが、さっぴなら歌の中で心情の変化を歌詞だけでなく歌でも表現できるのでは、と思います。

 

 

今回はここまでです。他のメンバーも曲は決まっているので、あまり間隔があかずに更新!…できるよう頑張ります。

リハビリがてら好きな曲紹介(ニジガクユニット編)

めちゃくちゃ久しぶり、というか見返したら最後の更新から約3年ぶりぐらいで笑いました。

書き留めときたいことが出来たので久々にブログでも書こうかな〜と思ったのですが、想像以上に間隔が空いたのでリハビリとして好きな曲を語ります。

(元々好きな曲を気軽に書いていこうと思ったブログなのに、今回で3回目ぐらいとはこれいかに。)

 

今回は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会内のユニット、A・ZU・NA、Diver Diva、QU4RTZ、R3BIRTHと全部で4つあるのですがそれぞれ1曲ずつ選びました。

それぞれのユニットで好き、ないし思い出深い曲を全部紹介してたらキリと語彙力がないので1曲ということに。

順番は先日まで行われていたUNIT LIVEになぞらえて紹介していきます。

 

R3BIRTH(三船栞子、鐘嵐珠、ミア・テイラー)

『Look at me now』

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栞子、ランジュ、ミアのいわゆる後発組によるユニットR3BIRTH。それぞれのソロ曲ではテクニカルだったり単純に求められるスキルが高かったりとエグいものが揃ってる3人で、ユニット曲でも手加減が全くない印象を持ってます。

1曲目であるMONSTER GIRLS(通称:モンガ)は、3人が登場してから色々あった当時の雰囲気に「うるせえ!黙ってこれでも聴きやがれ!」と真正面から殴りに行ったような曲でした。

2曲目であるVroom Vroomサウンドでは低音を重くしBPMが遅くなっていてモンガと比べてよりかっこよさを追求していながら、歌詞ではニジガクのテーマである‘仲間でライバル’を想起させるものになっています。

Vroom Vroomのc/wのバブルオーバー!は恋する女の子のやきもきをR3BIRTH風に表したかわいらしい歌詞ですが、サウンドはクセのあるもので、先の2曲を含めて全体的にk-popテイストを感じさせる作りだと思います。

そんなR3BIRTH楽曲でも1番バランスが取れていると思うのが今回挙げたLook at me nowです。

自分は女性にしか表せないかっこよさがあると常々考えていて、その要素の一つに‘不敵さ’があるのですが、Look at me nowでは歌詞とサウンドのどちらでも不敵さを存分に感じられます。

イントロから派手さはシングル表題2曲に負けるものの、3人の強さとかっこよさを十二分に表現しています。バランスがいいというのはサウンド面のほうを主に指していて、音が強すぎるとせっかく歌声に特徴のある3人の良さが薄まってしまったり、反対に大人しいとパンチに欠ける。そこの塩梅が1番いいと思っています。連続で流していても聴き疲れはしないけど、あっさりしすぎていないというのはポイントですね。

3人の歌い方も基本クールさを出しながら、ふとかわいらしさも覗かせるとこもあって聴いていて楽しいです。1フレーズで聴き手を引き込ませる力が特にある3人でありながら、抑えた歌い方もできるので、それぞれのソロパートがより映えるんです。しかし全体的には力んでいない歌い方なので、サウンド面同様聴きやすいんですよね。‘抜け感’というのもこの曲の魅力かもしれません。

お気に入りは1番のミアラップ

Let’s start 3, 2, 1

毎回生まれる傑作

Don’t miss it! Check it!
先取りトレンド Hello 殿堂

という自信しかないソロパート。R3BIRTHとしてはもちろん、トラックメイカーでもあるミアにここを任せたのはカッコ良すぎて痺れました。

 

A・ZU・NA(上原歩夢、桜坂しずく、優木せつ菜)

『Blue!』

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歩夢、しずく、せつ菜によるアミューズメントパークを想像させる曲たちが揃っているA・ZU・NA。個人的には‘らしさ’を成立させるのに苦労したと感じたユニットですね。アミューズメントパークということで色々な曲調を出しても破綻が出ないのでやりやすいと言えばそうですが、個性としては薄くなるのかなと思います。初めのユニット3つのうち他2つが個性をはっきりと出してきたので、余計にそう感じましたね。

しかし、曲が出揃ってくる度に確固たる世界観を作っていき、今では唯一無二の‘らしさ’があるユニットだと思います。初めからフルアルバムを出てたらもっと受け入れやすかったかもですね。単独のユニットライブでも全く違う曲調のものを繋いでいっても違和感がなく楽しめるように生かされていました。

さて、A・ZU・NAからはBlue!です。(正直Kakushiaji!と迷いましたが、色々なことを加味してこちらにしました。)

まずなんといってもオケの爽やかさが気持ちいい。テーマになっている深海や冒険をストリングスで見事に表現…するだけでなく誇張しすぎないんですよね。アニソンに限らず歌ものに関してはストリングスが強すぎるとそちらに耳が集中してしまう自分としては、今回のBlue!はストリングスがメインになりつつも、爽やかさが主として描かれていてどこか切なさも感じる、そんな好みなバランスでした。

歌詞は言わずもがなですね。自分の、あるいは仲間の冒険や旅立ちを歌っています。曲調にも少しかかるのですが、時期的にしっとりしたものがくるのかな?なんて思ってました。

でもそんなことはなく明るく希望に溢れた詞。落ちサビの

まっすぐに描く 未来図

それぞれの青さを

この円い世界で いつか重ね合おう

なんて、まさにA・ZU・NAにピッタリ。しかも、ここがソロリレーになってるのも憎い構成。

好きなポイントとしては「世界は青いはず→青いかな→青いから」と曲が進むごとに変わっていく表現。冒険に出た3人の心情が進行形で描かれています。特に「僕らだけのBlue!」の後に「世界が青いから」となっていて初めて聴いた時は震えました。タイトルのBlue!が曲中に出てくるのがここだけというのも、彼女たちの伝えたいことがぎゅっと詰まっているように受け取りました。

ライブでのパフォーマンスではともりるの件もありましたが、演出と相まって海中で過ごす彼女たちを想像出来ましたし、なにより3人がとても楽しそうだったのが印象深いです。

色んな事情やタイミングが重なった状態で、ここまで完成度の高く彼女たちを象徴するような曲が出たのは、ファンのひとりとしてとても嬉しく、そして誇らしくも思っています。

 

DiverDiva(朝香果林、宮下愛)『Kiss the Sun』

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ユニットの組み合わせが発表された時に誰もが勝利を確信したであろう果林と愛によるユニットDiverDiva。EDM中心としてガッツリ盛り上がる曲ばかりでなくオシャレで聴かせる曲も歌いこなす実力派です。単純にライブで体を動かして楽しむとなったら随一だと思ってます。

そんなDiverDivaからはKiss the Sunです。盛り上がる方ではなくオシャレなほうですね。

まずこのユニットに関しては2人ということもあって、役割分担がはっきりしているのも特徴ですね。芯の通った果林の歌声に愛の軽快なラップでメリハリを加えてくる。どちらが優っているということはなく、好みの問題だと思います。実際のところ自分も曲によってどちらが好きなのかは変わりますし、そこも魅力の一つです。後述しますが、今回は果林に惹かれるところが大きかったこともこの曲を選んだ理由になります。

サウンドに関しては専門知識があるわけではないのであれこれ言えませんが、好みど直球でした。ミドルテンポに聴きやすく温かみのある音。ブラスが入ってることで平坦にならず、華やかさを出すのに一役買っています。それでいて歌声は聞こえやすく、2人の歌に集中するからこそ歌詞がより好きになりました。

歌詞に関してはR3BIRTHのVroom Vroomでも触れた‘仲間でライバル’を積み重ねた2人の今の心境を表しているのかな、と。DiverDiva楽曲の歌詞はけっこうバチバチしているものが多く、ライバルという部分を強調していると思います。果林と愛のパーソナリティもそうですし、2人の関係性からも切磋琢磨という言葉が似合いますね。

Kiss the SunはそんなDiverDivaからすると恥ずかしいぐらい真っ直ぐ。まあ、わりとストレートな表現は今までの曲でもあるので、そのベクトルが「今この時にもっと全力になるんだ」という青春まっしぐらのほうに向いただけとも言えます。

そして歌割りが胸にくるというか、こちらを殺しにかかってるというか。そこをあなたが歌うのね!という感じです。(ニジガク楽曲全般に言えることですが)愛が

居場所が あるからこそ 私また飛べる

その笑顔に 何度だって 救われたよ

ありがとう

と歌ってるだけでもいいのに、果林に至ってはお前どうした?!と叫びたくなるほど真っ直ぐです。

はじめはDメロの「保証だなんていらないから」とファルセットを交えて歌い上げるところが果林の今までの体験してきたことやパフォーマンスの経緯を含めて好きだったのです。ただ聴き込んでいく内に2Bの

今なら 弱い私も受け入れられる

未完成だから進むよ

にやられました。前半は果林の成長を振り返るように柔らかく、後半は彼女も含めてニジガクのみんなの想いを表した歌詞を力強く歌ったところに気づいたら涙が出ていました。色々書いてますが、結局はここが好きでこの曲を選んだようなものです。

 

QU4RTZ(中須かすみ、近江彼方、エマ・ヴェルデ、天王寺璃奈)

『4 SEASONS』

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推しがいるだけでなく、曲もコンセプトも推しのユニットです。組み合わせだけ見た時はどんなユニットになるのだろう?と首をかしげたものですが、蓋を開けてみたらびっくり、ハモやユニゾンを取り入れ強みにしたトンデモユニットでした。曲は日常に寄り添うものや、聴き手優しく手を差し伸べたり包み込んだりする音や歌詞がテーマになっているものが多いです。曲調が好みなのと、推しの彼方の歌声の良さが存分に発揮されていることがあり、他のユニットと比べてよく聴いていますね。

そのQU4RTZからは4 SEASONSです。タイトル通り‘四季’をテーマにしつつ一瞬一瞬がかけがえのない大切な時間、と優しく歌っている曲です。四季を扱った曲ということで期待はしていましたが、実際に聴いてみるとサウンドや歌詞、4人の歌い方などの全てを含めた曲の世界観の全てが予想以上に好みで「自分の為に作られた曲なのでは?」と思ったほどでした。

まずはそれぞれの季節を表すBメロが素敵。長々とした文章ではなく擬音語も交えた簡単な、それでいて情景がすぐに思い浮かぶのがよくて、母国語が日本語でよかったなぁと思う瞬間ですね。そして、大切な誰かといることでそんな風にそれぞれの季節をいつでも新鮮に見ている彼女たちが眩しく感じます。なにせはじめが

君と一緒に 見てみたい どんな景色だって

365通りの ドラマみたいだね

ですから。

それから忘れてならないのが

止まらない 止まれない

止まりたくないな

というフレーズ。卒業が1番近い3年生である彼方とエマがこの歌詞を歌わせるのがすごい。しかもこの2人はこんな風に思ってるだろうなと納得できることも。普通は「楽しい今がずっと続けばいいのに」となりそうなところを「今も昔も楽しい。なら未来も楽しく素敵なものなんだ」と歌ってるんです、四季の巡りになぞらえながら。そしてこれを1年生であるかすみと璃奈が歌っても、譲れないものを大切にしてきた先に掴んだもののある2人ですから、不思議じゃないと思います。この流れを汲んでの

涙のときだって 助走になる

はかすみと璃奈が歌うとよりくるものがありますし、

楽しい ウキウキ 喜び 纏って

思い出 輝き増す 4SEASONS

は今までを否定せずに受け入れ、これからに思いを馳せる素敵なフレーズです。

歌唱面について少し触れると、曲全般を通して優しく歌っているんですね。ハモリやユニゾンの部分でも力強さよりも柔らかさが増すという4人のバランス感覚に脱帽です。なんだったらソロパートのほうがはっきり歌っていますしね(それでも曲にマッチしている不思議)。

捉えようによっては壮大になってしまう歌詞を、親しみがあり聴き手であるこちらにも寄り添うようにしたサウンド面もすごいなぁと感じてます。イントロから優しく、曲の展開も自然で流れていくような感じで、QU4RTZの4人と1年を振り返っているような感覚になれます。推しポイントとしてはギターがめちゃくちゃオシャレで、つい耳で追いかけてしまう程です。

ライブ演出やダンスも好きで語りたいのですが、キリがなくなりそうなのでここまでにしときますが、それぐらい大好きな1曲です。

 

 

思ったより長くなってしまいましたので、ここら辺にしときます(ユニット間で文量差が出たのは申し訳ないです…)。素人文章ですが、今回挙げた曲をより好きになっていただいたらこれ以上なく嬉しいですし、みなさんがそれぞれ好きな曲を振り返ってみるきっかけとかにもなれたのなら幸いです。

ではでは。

"かのじょたち"のかくめい!

 今年初のブログにして久々すぎて乱文だらけになりそうですが、素敵なライブを観ることが出来たので感想を書こうと思いました。

 

 まずはじめに、みなさんはDIALOGUE +というグループをご存知ですか?

 内山悠里菜、稗田寧々、守屋亨香、緒方佑奈、鷹村彩花、宮原颯希、飯塚麻結、村上まなつ(敬称略)の8人から成る声優ユニットです。UNISON SQUARE GARDENQ-MHzのメンバーでロック・アニソン界で著名な田淵智也さんが音楽プロデュースをされており、楽曲の制作陣が豪華なことで注目されています。

 そのDIALOGUE +のオンラインライブ、ぼくたちのかくめい!が6/20に行われました。自分自身オンラインライブは初めてで、どんな風になるのかなという期待と不安が入り混じった心境でこのライブに参加しました。

 結論から言うと、とても楽しかった!と素直に思えたライブでした。

 もちろん技術的な面で言えばまだまだです。しかし、彼女たちは目の前にいない、画面の向こう自分たち観客を楽しませようと全力でパフォーマンスをしていたし、彼女たち自身も全力で楽しもうとしていた。

 たくさんの想いがあって、それを詰め込めるだけ詰め込んで凝縮したような時間を過ごさせてもらいました。

 

 ここからライブの良かったな、すごかったなと思った点を具体的に挙げていきます。

 

①観客がいないからこそのライブ演出

 これは前々からスタッフの方で発信されていましたが、こう魅せてくるのか!とたくさん驚きがありましたね。(スタッフの思う壺です)

 ステージ上にはDIALOGUE +メンバーのみでバンドメンバーは舞台下。歌やダンスだけでなく、バンド演奏などのライブ感にも力を入れているDIALOGUE +の良さを存分に活かす構成に、まず「おぉ!」となりました。単純にステージを広く使えるのでダンスの幅は広がりますし、観客は彼女たちのパフォーマンスにより集中できるなーと。ステージ上は彼女たちだけ、というのもいい意味でプレッシャーを与えているのかな?なんても思いました。

 そして、この曲はこう魅せたいというのが伝わってくるカメラワーク。同じ曲中でもメンバーそれぞれを抜くこともあれば、全体を映すことある。M12『あたりまえだから』なんかは複数カメラを上手く切り替えていて、この曲がTwitterでどんどん更新されていく時のことを思い出しました。

 実際にその場に行ってのライブだと見え方にバラつきが出てしまいますが、オンラインならば全員が等しく見ることが出来るのは大きなアドバンテージではないかと思います。もちろんカメラが映っていないところ、つまりメイン以外を見れないというのがあるので一長一短な面もあります。

 このカメラワークでこだわりを感じたのはM6『Domestic Force!!』です。

 この曲は全て引きの定点カメラで切り替わることなく映されていました。この曲はダンスを見てほしいという意図を感じましたし、照明演出も相まって圧倒されていました。

 ただこの演出はメンバーの表情がかなり見えづらいんです。なので個々よりも全体の印象が強くなります。そこにも狙いがあるのではないかと思いました。

 『Domestic Force!!』の歌詞は現代の若い世代を描いてるような表現が多く、その子たちの'やりきれない感情の発露'がテーマじゃないかと個人的には考えています。世の中に思うところはあれど表に出しても無駄という諦め、それでも自分の感情を伝えたいんだという強い意志をメンバーの歌い方からも感じています。

 そのことを加味すると、歌やダンスだけでなく、引きのカメラや全体的に暗い照明演出で顔をわざと見えづらくすることでも、曲のテーマを表現したのではないでしょうか。

 他にも客席を使った演出もあり、まさに会場全部を使ってパフォーマンスでした。最後の『はじめてのかくめい!』でメンバーが自由に歩きながら歌うところなんか、この奔放さがダイアローグ!って感じられてとても好きです

 

②セットリスト

 UNISON SQUARE GARDENのライブも行く自分にとっては、あの田淵智也が組むということで心配は微塵もしてませんでした。事前に告知していましたが、未発表の新曲もやるというのは彼らしいサプライズでしたし。

 単純な曲の流れだけでなく、物語としての流れもよく、そこを考えたゆりにゃ(内山さん)もとんでもない人でした。

 幕間映像もライブを構成する一つとして欠かせないものだったし、何よりDIALOGUE +の軌跡やメンバーの心境を混えることで、曲の流れに説得感がより増したと思います。衣装を変えることでも区切りをつけていて、わかりやすく3部構成かな、と感じました。

 M1『かいかんせんげん!』はまさしくこれからDIALOGUE +のライブが始まるよ、という合図。

1部→M2『はじめてのかくめい!』〜M5『パジャマdeパーティ』

2部→M6『Domestic Force!!』〜M8『好きだよ、好き。』

3部→M9『ダイアローグ+インビテーション』〜M11『ぼくらは素敵だ』

 と続いて、M12『あたりまえだから』は彼女たちからのメッセージ。ライブ単体だけでなく、これまでの流れを全部含めて伝えたいこと。そう受け取らせてもらいました。『ぼくらは素敵だ』から続くところにも、こだわりを感じました。

 個人的には2部を経て『ダイアローグ+インビテーション』、『大冒険をよろしく』で私たちについて来て!と力強く、かつ楽しく歌いあげるところが痺れましたね。

 

③DIALOGUE +メンバーのパフォーマンス

 これは言わずもがなです。歌やダンス、表情や仕草など様々なところからメンバーの想いがビシバシ伝わってきました。

 技術に関してはまだ未熟と書きましたが、成長度はかなりのものです。1月のDIALOGUE +JAM(単独のアニソンカバーライブ)と比べてかなり伸びていました。そもそも歌うだけでも難しい楽曲が多く、それに加えてダンスも踊るのでもはやその時点でもすごいのです。しかし、歌に加減がないようにダンスにも容赦がなく、新曲たちも例に漏れずの出来でびっくりでした。それでもめげずに全力でパフォーマンスする彼女たちは、やっぱり素敵なんです。

 以下は個人的に好きなポイント。

・M2『はじめてのかくめい!』

全体的にゆーな(緒方さん)のダンスのキレ、動きが自然できれい。全員が楽しくパフォーマンスしてて、こっちも楽しくなってくる。

・M3『トークトークトーク!』

ダンス。特にサビの輪になってステップを踏むところ。きょんちゃん(守屋さん)の大人っぽさとかわいらしさを歌いわけたソロパート。ねーね(稗田さん)のかわいらしくも真っ直ぐな落ちサビソロパート。

・M8『好きだよ、好き。』

まゆゆん(飯塚さん)とねーねのアカペラハモリ。ゆりにゃ等身大の「好き」。2番のまなてぃ(村上さん)、やかん(鷹村さん)の歌いつなぎ。最後の「好き」を歌う時のまゆゆんの表情の変化。

・M9『ダイアローグ+インビテーション』

ねーねのビシッと決まった歌い出し。ソロパート出たしがかわいいさっぴ(宮原さん)。全体的に歌の安定感が増してさらに盛り上がれるように。

・M11『ぼくらは素敵だ』

輪になり互いの顔を見ながら、最後には観客のほうを見て真っ直ぐに歌うところ。はじめのハモリは優しく響き、だんだんと熱を帯びて力強くなる歌声。

(番外編で最後の『はじめてのかくめい!』ではしゃぎまくる田淵さん)

 

④DIALOGUE +への想い

 幕間映像で「あなたにとってDIALOGUE +は?」とメンバーそれぞれに問い、答えるものがありました。メンバーの答えが具体的なものから抽象的なもの、今までの活動や様子から納得するものもあれば予想外のものもあり、でも結局のところ全部含めてDIALOGUE +らしいなぁ、と。

 少し話は逸れますが、音楽プロデュースの田淵さんは、様々な制約があった期間中メンバーたちが活動をやる意味を見失わないようにしたいとおっしゃっていました。だから色々な宿題を出したし、このオンラインライブや新曲を提案した。

 それならば、この問いも彼女たちの想いを自覚させるためにしたのではないでしょうか。

 自分の立ち位置と想いを再認識してからステージに立って欲しい、ファンにパフォーマンスを届けてほしいというスタッフの願いが込められている気がしました。

 『好きだよ、好き。』のあとにこれを持ってきたのは、この曲がメンバーとファンを表現してるとも取れる歌詞だからということと、MV中のメンバー1人ひとりが想いを伝えるところとリンクさせる為じゃないのかな、と。MVのほうは彼女たちだけの空間ですが、今回はファンにも向けてという点でもしっくりきました。

 話を戻します。問いに対する答えはもちろんメンバーそれぞれ違いますし、答える時の表情も同じものはありませんでした。どこか緊張してたり誇らしげだったり、笑顔だったり未来を見ているようだったりとまさに8人8様。

 それでも「DIALOGUE +が好き」という想いは全員から感じられました。

 さっきまで演出がいいだのセトリが流石だの御託を並べましたが、メンバーがグループを好きだと感じられることに勝るものなんてないんです。彼女たちが楽しんでいるのならばこちらも楽しいし、彼女たちが真剣に向き合っているからこちらも熱量が増していくんです。

 そして、それがメンバーだけでなく、スタッフからも全力で楽しませたいという熱意が伝わってきます。

 メンバーも、スタッフも、ファンもまさしく全員の「DIALOGUE +が好き」という想いが合致している。単純なことですが、これが何より一番大切なことで、自分がDIALOGUE +に惹かれ続けている根っこだと思っています。

 まさに"みんな一緒だから怖いものなんか何もない!だから完璧といたします!"を体現しているグループですよね。

 

 

 ここまで長文乱文を書き連ねましたが、あくまで個人の感想や思うところで、最終的な結論は「素敵なライブだったよ!」ということを言いたかっただけです。色々な感想が出るほうがコンテンツとして盛り上がりますし、「こんな意見もあるのね」ぐらいに受け取ってもらえるとありがたいです。

 ですが、これを読んでDIALOGUE +に少しでも興味を持ってくれたり、さらに好きになってもらえたりしたのなら、いちファンとして嬉しいことはありません。

 

 彼女たちのかくめいは始まったばかりで、実に可能性ばっかのこれからがとても楽しみです。