リハビリがてら好きな曲紹介④(DIALOGUE+後編)
間が空いてしまいましたが、好きな曲紹介DIALOGUE+編の最後となります。残るメンバーがきょんちゃんとまゆゆんの2人で、前中編よりも1人少ないので、グループとして好きな曲+おまけも併せて紹介します。
きょんちゃん(守屋亨香)
①シャーベットマーメイド
かわいい声質ながら歌い方の幅が広く、まさにアニソンにぴったりな素質が詰まっているきょんちゃん。活動初期の頃はライブだと曲によってばらつきがありましたが、今では曲の幅が広がったにも関わらず安定したパフォーマンスで、安心感しかない頼りになる彼女は武器がはっきりしているが故にどの曲にしようか悩みどころでした。色々聴いている内にビビッときたのがシャーベットマーメイドです。
ストリングスが際立っているのに壮大さはなく、歌詞と相まってどこか寂しさと退廃的な美しさを感じるオシャレな1曲。メンバーの歌い方も基本的に諦めているというか、感情を閉ざしているようで、それなのにたまに本音が出てしまっているフレーズもあり、いい意味で異色です。
きょんちゃんはその感情を閉ざした表現に彼女自身の色が上手くのっているので、この曲を選びました。個人的にわちゃわちゃしたはっちゃけた曲の方が個性って出しやすいと思うんです。それなのに抑えた歌い方で声質だけでなく歌唱でも「守屋亨香」という存在感が出ていました。
「うるさい声を聞き流したいけど」
かわいらしさは残しつつどこか切ない歌い方、まさにこの曲にピッタリです。なにより語尾の「ど」の後を引くような囁きが技ありだと思います。
微熱の中揺蕩うの
間奏あけのワンフレーズで1番透明感のある歌唱を持ってくるのもズルい。このフレーズとの対比でこのあとの展開がより現実を感じ、迫るものとなっています。
最初にも言いましたがDIALOGUE+の中では異色な1曲であり、ダンスも綺麗さによりフォーカスを当てた素敵なものになっているので、ぜひライブで圧倒されてほしいです。
②徹頭徹尾夜な夜なドライブ
UNISON SQUARE GARDEN「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」MV - YouTube
色々な表現が出来るからこそ選曲に迷ったきょんちゃんですが、大真面目にふざけたものが聴きたいな〜と思い、徹頭徹尾夜な夜なドライブを選びました。
ユニゾンのライブでのキラーチューンでありながら長らく音源化はされていなかったこの曲。音楽、歌詞、演奏スキルがカオスならMVも色々とぶっ飛んでる。でも音楽に乗れてめちゃくちゃ楽しいんです。きょんちゃんならギャップも相まってさらにこの曲を盛り上げられ、なおかつ彼女の個性もガッツリ出せるのでは?と思いました。
ワタシドコ ココハダレ ダアレ?
狙い済まして記憶喪失
一見わけがわからない歌詞ですが、これを大真面目にかっこよく歌うのがいいんです。きょんちゃんがかわいさを武器にするかかっこよさで勝負するのかどっちにしろ楽しみなとこ。
だっちゅーの ゲッツーの
ルネッサンスの ですから残念
個人的に1番気になるのが一世を風靡したギャグ連発パート。ここもどう調理するのかワクワクしますし、何回か歌う機会があると仮定して歌うたびに違ってもおもしろいなぁと思ったり。
余談ですが、ユニゾンのライブではVo.齋藤さん、間奏あけ「東の空から〜」のとこで上ハモ歌っててめちゃくちゃかっこよくて毎回笑いが止まりません(褒め言葉
③アイラブニージュー
やっぱりきょんちゃんならかわいさMAXのも聴きたいよな?!ということで、2nd Al JET CO.よりアイラブニージューです。
きょんちゃんのよさは合うイメージがはっきりしてるけど、そのイメージの幅が広いことだと思ってます。今回のかわいいでいうなら「小悪魔的」なのか「ツンデレ」なのか、はたまた「いじらしい」ものなのか引き出しが多い。そういった想像をする楽しさができる曲として選びました。
ボーカルのキーが全体的に高めですが、DIALOGUE+内では高音の要とされているきょんちゃんにはプラス要素でしかないです。オケがシンプルなのでボーカルの表現力が目立つのもいいかなと。歌詞は語感とかわいいを両立した言葉のチョイスに繋ぎ方がおもしろいんです。
まんまるまんのお月様食べたら
なんともジョーク、シュークリーム
歌詞と歌声のかわいさが際立ちそうな部分。これをバンドサウンドで歌うっていうギャップもいいですよね。きょんちゃんのイメージとも合うというか想像できるのも推したいポイントです。
ガラガラポッチの劣等感で
どこへでも行っちゃうぞ
語感がまずかわいい。リズムが心地よく一音一音はっきり歌う箇所なのでかわいさを堪能できます。語尾が「ぞ」なのもかわいさに拍車をかけてます。
まゆゆん(飯塚麻結)
①好きだよ、好き。
DIALOGUE+「好きだよ、好き。」Music Video full ver.【Mini Album「DREAMY-LOGUE」】 - YouTube
曲によって歌声を使い分け、ハモりも任されることが多い縁の下の力持ちな面がありつつ、決めるとこは決めるまゆゆん。ライブでは安定感もさることながら対応力が抜けてる印象で、音源でもライブでも違う楽しみがある推しです。
まゆゆんはデビュー曲であるはじめてのかくめい!から歌声が好きで推しているのですが、決定的になったのが今回挙げた好きだよ、好き。です。
DIALOGUE+の曲には度々彼女たち自身のこと歌ったものやファンであるログっ子(ファン総称)に向けたものがあり、好きだよ、好き。もそのうちの一つになります。どこか懐かしさを感じるメロディーに、夢を追いかけて上京してきた若者を描いた歌詞は走り始めた彼女たちそのものですし、こちらへのメッセージでもあります。期待というよりは不安を吐露するフレーズが多く、それでも夢に向かって進むことを改めて決意する絶妙なニュアンスをまゆゆんは見事に歌っています。
意味無くても笑えたら
明日に期待できるから
空元気を振り絞った強がりのような、見えない未来に希望を持つような、人によって聴く状況によって様々な捉え方が出来るこの部分。ここを柔らかく彼女の解釈をのせて歌うだけでなく、歌詞のように聴き手に想像の余地を残しているのがすごいなぁと。
好き
ラストのソロパート。自分の気持ちが思わず溢れるような胸をつくものを、最後の最後にこの短いワンフレーズに詰めたのにびっくりしました。これがライブだと表情も加わり、切なくも温かみを感じるものになっています。ここを聴いたからこの人のこのグループでのパフォーマンスを出来るだけ見届けたい、と強く思いました。
初めて聴いても十分にいい曲なのですが、DIALOGUE+を知れば知るほど温かみが増す1曲です。MVやライブでは彼女たちの表情にもぜひ注目して観てみてください。
②mix juiceのいうとおり
UNISON SQUARE GARDEN「mix juiceのいうとおり」MV - YouTube
きょんちゃん同様、歌声と表現のレンジが広いまゆゆんなのでどの彼女を聴きたいかで選曲を悩みました。考えていく中で「激しいものよりは日常に寄り添ったもの」「暗いものよりは前向きなもの」と自分の中で軸が決まり、mix juiceのいうとおりにしました。
ここまで数々のユニゾンらしい応援歌というか人生讃歌をこの枠で紹介してきました。この曲はその中でも田淵節が濃く出ているもので、ストレートよりも少し捻った表現が多いです。それがスリピースにピアノが加わった軽快なリズムと合わさって、聴いていて不思議な感覚になるところにまゆゆんの歌声を聴いてみたいな、と思ったんです。
一聴ではわからないなら
それこそが贅沢な暇つぶしって思いはしないかしら
アイドルに家庭菜園、お酒にネイルなど色々なことに楽しみを向けるまゆゆんにこう言われたら寄り道に思えることもいいなと思えます。この時に楽しそうな表情で歌われたら余計にですね。
今日までの感情が明日を作るから
イライラも後悔もまるごとミックスジュース
原曲のほうは少し斜に構えたような歌い方でそれがユニゾンらしさに拍車をかけているのですが、まゆゆんには上にもあるように楽しんで歌ってほしかったりします。それに御託を並べていますが、推しに手を取ってもらえるような歌詞を歌ってもらえたら、それだけで嬉しいし聴きたいのです。
③8月、昼中の流れ星と飛行機雲
まゆゆんに歌ってほしいもう1曲は6th Al Dr.Izzyより8月、昼中の流れ星と飛行機雲です。そもそも何で「DIALOGUE+メンバーがユニゾンの曲を歌ったら?」なんてことを考えたかということ、この曲が原因です。正確に言えばこの曲が元々好きなところに、好きだよ、好き。でのまゆゆんの歌を聴きこの曲にピッタリだなと思ったことが、です。
大切な人に対して思うところがあって素直に伝えられないもどかしさを感じる絶妙な距離感の歌詞、曲もその空気感を壊さないバランスも相まってユニゾンの中でもかなり好きな曲になっています。先ほど曲とまゆゆんの歌がピッタリだと思ったと書きましたが、どのように表現するか読めないんですよね。曲への解釈に加え自分の色を出すことも考えた上で出来るのが彼女なので。
君がくれるページの隅まで ああ
めいっぱい受け止めなくちゃ
この歌詞が、というよりは曲全体を聴きたいのでピックアップするのが難しいのですがこの部分。ここだけなら幸せも感じるような歌詞ですが、1番からの流れで聴くと胸が締めつけられるフレーズを、まゆゆんはどんな声、表情で歌うのか聴きたいような聴きたくないような。
大事な言葉も今 夏のせいになんかしないで
口に出すから聞いてよ だって
声が空に溶けていっても 形に残って欲しいんだよ
こんなこと推しに、しかも情感を乗せられる人に歌われたらそれだけで贅沢だと思います。曲の最後ということもあってそれまでの流れからどのような答えを出したのか、聴いている人に委ねられる彼女には本当にピッタリだと思います。
Sincere Grace
DIALOGUE+「Sincere Grace」Music Video - YouTube
グループとして好きな、そして個人的にDIALOGUE+の中で外せない1曲、それがSincere Graceです。といっても彼女たちのことをあまり知らない内に聴いても、曲調が好きという人以外はあまりピンとこない人が多いと思います。DIALOGUE+を、メンバーのことを知れば知るほど魅力が増していく、そんな1曲です。
初フルアルバムの1曲目であるSincere Graceは浮遊感に満ちたサウンドに、曲が発表された時点での彼女たちの決意が歌われたものです。決意と書きましたが切羽詰まったものではなく、歌声は明るく柔らかい、未来への希望が感じられます。以前にTwitterでこの曲に関してプロデューサーである田淵さんからの贈り物、と自分で呟いているのですが、今でもその感想は変わりません。1番ABは個々人、2番ではメンバーたちが互いに、そしてサビではメンバーとファンに向けた彼女たちからのメッセージという形を取りながらも、結局は田淵さんからDIALOGUE+に宛てたものなんじゃないかと。
どんな時も忘れないでいたいな
この今が宝物ってこと
ずっと笑っていたいから
Sincere grace for me
歌詞にして歌ってもらうということは彼女たちに覚えていて欲しいからだと思いますし、なにより彼女たちに笑っていて欲しいのだと思うんです。歌うことで自覚してもらうというのは田淵さんがよく言っていることですしね。その贈り物を、ライブでは笑顔いっぱいのパフォーマンスする彼女たちが眩しいのです。
浮かび上がる最終目的地は まだ内緒だ!
見ててね
メンバー全員が揃った久しぶりのライブである今年のzeppツアー後半戦、アンコール明け1曲目がこの曲だったのは再出発の意味合いもあったのかな、と。再び8人で走り出したDIALOGUE+を見ていきます。
プライベイト
DIALOGUE+「プライベイト」Music Video Full ver. - YouTube
好きな曲、というと色々出てくるのですがつい聴いてしまう曲となると限られてきます。その中でもどんな時でも聴きたくなるのがプライベイトです。
歌詞は大胡田節が効いた語感のよさに、女の子の休息時間(プライベート)がかわいく描かれています。曲もオシャレでノリやすくかわいらしさを増しているのですが、ベースがゴリゴリ鳴っていていかつい。もう一度言います、ベースがゴリゴリ鳴っています。とは言ってもベースラインがいいし、曲との調和が取れたゴリゴリなので気持ちいいです。
メンバーの歌唱もかわいさ全振り!ではなく、オフの時の女の子という感じの抜けていてリラックスしています。歌割りがそのメンバーのことを知ってると「わかってる〜」となるようなとこも相まって、メンバーの歌声の個性が出ているのもポイントですね。メンバーとのお泊まり(同棲?)感たっぷりのMVが加わるとさらに破壊力が増すのでオススメです。
そして超個人的な推しポイントは、ライブツアーDIALOGUE+1での間奏。この時ベースは二村学さんだったのですが、間奏以外はエレキベースで間奏はシンセベースを弾いていたのです。この原曲再現はめちゃくちゃ嬉しかったので、円盤をお持ちの方はぜひ確認して二村ベースを味わってください。
ひとりの時間があって だからこそ楽しいんじゃない? みんなに会えること。
とかね、思うのちょっと 夕陽のせいにしてる
ガガピーガガ
「ガガピーガガ」Live Video(LIVE TOUR「DIALOGUE+1」2021.11.28 TOKYO FINAL) - YouTube
最後の最後にオマケとしてUNISON SQUARE GARDENにカバーしてもらいたいDIALOGUE+楽曲もあり、それがガガピーガガです。
作曲が田淵さんということもあり、ユニゾンのカップリングやアルバム曲のようないい意味で力が抜けたシンプルに見えるけど、実は凝ってるメロディーラインがVo.斎藤さんに合いそうだなと。DIALOGUE+のほうは編曲で上手くアニソン感が出ていると思います、それぐらいTHE 田淵曲。
アーユーレディ? ごめん遊ばして go
作詞は古屋真さんですが、たまに田淵さんのワードチョイスと被るところがあり、作曲は田淵さんなんで「詞も曲もどっちも書いてたっけ?」とたまに脳内でバグることが。ボーカルのメロディーラインも合わさって斎藤さんが歌ってるイメージが自然に出来たところがここになります。もっと不敵な感じが出そうですね。
底抜けにハッピーなポップナンバー
歌詞と裏腹に音が下がっていき低音が響くパート。やかんの成長を感じた箇所であり、田淵さんが意図して作ったであろうギャップの部分であり、ユニゾンだったら「斎藤くんに歌わせたかった」とか言いそうなパート。低音が綺麗に出ないと、音が潰れて聞きにくくなってしまいそうなところを、逆に武器にして聴かせるようなことをする男なんです、齋藤宏介は。
曲のつくりがらしかったり斎藤さんに合いそうだったりと理由をあげましたが、何よりユニゾンの3人が楽しそうに演奏しそうだなと感じたのが大きいですね。ライブではちゃめちゃに楽しんでいてそれを見ているこちらも盛り上がっていく、そんな光景が簡単に想像できるのが1番の理由かもしれません。
3回に分けて、しかも面倒な条件を自分でつけて途中で休みながら書いていましたが、DIALOGUE+の曲・メンバーの歌について改めて向き合うことになったので、振り返ってみると楽しかったです。またネタが思いつけば似たようなテーマで書いてみたいと思ったり思わなかったり…。
とりあえずしばらくはやめときます(笑)