音のぼやき

音楽やライブやその他諸々のこと

"かのじょたち"のかくめい!

 今年初のブログにして久々すぎて乱文だらけになりそうですが、素敵なライブを観ることが出来たので感想を書こうと思いました。

 

 まずはじめに、みなさんはDIALOGUE +というグループをご存知ですか?

 内山悠里菜、稗田寧々、守屋亨香、緒方佑奈、鷹村彩花、宮原颯希、飯塚麻結、村上まなつ(敬称略)の8人から成る声優ユニットです。UNISON SQUARE GARDENQ-MHzのメンバーでロック・アニソン界で著名な田淵智也さんが音楽プロデュースをされており、楽曲の制作陣が豪華なことで注目されています。

 そのDIALOGUE +のオンラインライブ、ぼくたちのかくめい!が6/20に行われました。自分自身オンラインライブは初めてで、どんな風になるのかなという期待と不安が入り混じった心境でこのライブに参加しました。

 結論から言うと、とても楽しかった!と素直に思えたライブでした。

 もちろん技術的な面で言えばまだまだです。しかし、彼女たちは目の前にいない、画面の向こう自分たち観客を楽しませようと全力でパフォーマンスをしていたし、彼女たち自身も全力で楽しもうとしていた。

 たくさんの想いがあって、それを詰め込めるだけ詰め込んで凝縮したような時間を過ごさせてもらいました。

 

 ここからライブの良かったな、すごかったなと思った点を具体的に挙げていきます。

 

①観客がいないからこそのライブ演出

 これは前々からスタッフの方で発信されていましたが、こう魅せてくるのか!とたくさん驚きがありましたね。(スタッフの思う壺です)

 ステージ上にはDIALOGUE +メンバーのみでバンドメンバーは舞台下。歌やダンスだけでなく、バンド演奏などのライブ感にも力を入れているDIALOGUE +の良さを存分に活かす構成に、まず「おぉ!」となりました。単純にステージを広く使えるのでダンスの幅は広がりますし、観客は彼女たちのパフォーマンスにより集中できるなーと。ステージ上は彼女たちだけ、というのもいい意味でプレッシャーを与えているのかな?なんても思いました。

 そして、この曲はこう魅せたいというのが伝わってくるカメラワーク。同じ曲中でもメンバーそれぞれを抜くこともあれば、全体を映すことある。M12『あたりまえだから』なんかは複数カメラを上手く切り替えていて、この曲がTwitterでどんどん更新されていく時のことを思い出しました。

 実際にその場に行ってのライブだと見え方にバラつきが出てしまいますが、オンラインならば全員が等しく見ることが出来るのは大きなアドバンテージではないかと思います。もちろんカメラが映っていないところ、つまりメイン以外を見れないというのがあるので一長一短な面もあります。

 このカメラワークでこだわりを感じたのはM6『Domestic Force!!』です。

 この曲は全て引きの定点カメラで切り替わることなく映されていました。この曲はダンスを見てほしいという意図を感じましたし、照明演出も相まって圧倒されていました。

 ただこの演出はメンバーの表情がかなり見えづらいんです。なので個々よりも全体の印象が強くなります。そこにも狙いがあるのではないかと思いました。

 『Domestic Force!!』の歌詞は現代の若い世代を描いてるような表現が多く、その子たちの'やりきれない感情の発露'がテーマじゃないかと個人的には考えています。世の中に思うところはあれど表に出しても無駄という諦め、それでも自分の感情を伝えたいんだという強い意志をメンバーの歌い方からも感じています。

 そのことを加味すると、歌やダンスだけでなく、引きのカメラや全体的に暗い照明演出で顔をわざと見えづらくすることでも、曲のテーマを表現したのではないでしょうか。

 他にも客席を使った演出もあり、まさに会場全部を使ってパフォーマンスでした。最後の『はじめてのかくめい!』でメンバーが自由に歩きながら歌うところなんか、この奔放さがダイアローグ!って感じられてとても好きです

 

②セットリスト

 UNISON SQUARE GARDENのライブも行く自分にとっては、あの田淵智也が組むということで心配は微塵もしてませんでした。事前に告知していましたが、未発表の新曲もやるというのは彼らしいサプライズでしたし。

 単純な曲の流れだけでなく、物語としての流れもよく、そこを考えたゆりにゃ(内山さん)もとんでもない人でした。

 幕間映像もライブを構成する一つとして欠かせないものだったし、何よりDIALOGUE +の軌跡やメンバーの心境を混えることで、曲の流れに説得感がより増したと思います。衣装を変えることでも区切りをつけていて、わかりやすく3部構成かな、と感じました。

 M1『かいかんせんげん!』はまさしくこれからDIALOGUE +のライブが始まるよ、という合図。

1部→M2『はじめてのかくめい!』〜M5『パジャマdeパーティ』

2部→M6『Domestic Force!!』〜M8『好きだよ、好き。』

3部→M9『ダイアローグ+インビテーション』〜M11『ぼくらは素敵だ』

 と続いて、M12『あたりまえだから』は彼女たちからのメッセージ。ライブ単体だけでなく、これまでの流れを全部含めて伝えたいこと。そう受け取らせてもらいました。『ぼくらは素敵だ』から続くところにも、こだわりを感じました。

 個人的には2部を経て『ダイアローグ+インビテーション』、『大冒険をよろしく』で私たちについて来て!と力強く、かつ楽しく歌いあげるところが痺れましたね。

 

③DIALOGUE +メンバーのパフォーマンス

 これは言わずもがなです。歌やダンス、表情や仕草など様々なところからメンバーの想いがビシバシ伝わってきました。

 技術に関してはまだ未熟と書きましたが、成長度はかなりのものです。1月のDIALOGUE +JAM(単独のアニソンカバーライブ)と比べてかなり伸びていました。そもそも歌うだけでも難しい楽曲が多く、それに加えてダンスも踊るのでもはやその時点でもすごいのです。しかし、歌に加減がないようにダンスにも容赦がなく、新曲たちも例に漏れずの出来でびっくりでした。それでもめげずに全力でパフォーマンスする彼女たちは、やっぱり素敵なんです。

 以下は個人的に好きなポイント。

・M2『はじめてのかくめい!』

全体的にゆーな(緒方さん)のダンスのキレ、動きが自然できれい。全員が楽しくパフォーマンスしてて、こっちも楽しくなってくる。

・M3『トークトークトーク!』

ダンス。特にサビの輪になってステップを踏むところ。きょんちゃん(守屋さん)の大人っぽさとかわいらしさを歌いわけたソロパート。ねーね(稗田さん)のかわいらしくも真っ直ぐな落ちサビソロパート。

・M8『好きだよ、好き。』

まゆゆん(飯塚さん)とねーねのアカペラハモリ。ゆりにゃ等身大の「好き」。2番のまなてぃ(村上さん)、やかん(鷹村さん)の歌いつなぎ。最後の「好き」を歌う時のまゆゆんの表情の変化。

・M9『ダイアローグ+インビテーション』

ねーねのビシッと決まった歌い出し。ソロパート出たしがかわいいさっぴ(宮原さん)。全体的に歌の安定感が増してさらに盛り上がれるように。

・M11『ぼくらは素敵だ』

輪になり互いの顔を見ながら、最後には観客のほうを見て真っ直ぐに歌うところ。はじめのハモリは優しく響き、だんだんと熱を帯びて力強くなる歌声。

(番外編で最後の『はじめてのかくめい!』ではしゃぎまくる田淵さん)

 

④DIALOGUE +への想い

 幕間映像で「あなたにとってDIALOGUE +は?」とメンバーそれぞれに問い、答えるものがありました。メンバーの答えが具体的なものから抽象的なもの、今までの活動や様子から納得するものもあれば予想外のものもあり、でも結局のところ全部含めてDIALOGUE +らしいなぁ、と。

 少し話は逸れますが、音楽プロデュースの田淵さんは、様々な制約があった期間中メンバーたちが活動をやる意味を見失わないようにしたいとおっしゃっていました。だから色々な宿題を出したし、このオンラインライブや新曲を提案した。

 それならば、この問いも彼女たちの想いを自覚させるためにしたのではないでしょうか。

 自分の立ち位置と想いを再認識してからステージに立って欲しい、ファンにパフォーマンスを届けてほしいというスタッフの願いが込められている気がしました。

 『好きだよ、好き。』のあとにこれを持ってきたのは、この曲がメンバーとファンを表現してるとも取れる歌詞だからということと、MV中のメンバー1人ひとりが想いを伝えるところとリンクさせる為じゃないのかな、と。MVのほうは彼女たちだけの空間ですが、今回はファンにも向けてという点でもしっくりきました。

 話を戻します。問いに対する答えはもちろんメンバーそれぞれ違いますし、答える時の表情も同じものはありませんでした。どこか緊張してたり誇らしげだったり、笑顔だったり未来を見ているようだったりとまさに8人8様。

 それでも「DIALOGUE +が好き」という想いは全員から感じられました。

 さっきまで演出がいいだのセトリが流石だの御託を並べましたが、メンバーがグループを好きだと感じられることに勝るものなんてないんです。彼女たちが楽しんでいるのならばこちらも楽しいし、彼女たちが真剣に向き合っているからこちらも熱量が増していくんです。

 そして、それがメンバーだけでなく、スタッフからも全力で楽しませたいという熱意が伝わってきます。

 メンバーも、スタッフも、ファンもまさしく全員の「DIALOGUE +が好き」という想いが合致している。単純なことですが、これが何より一番大切なことで、自分がDIALOGUE +に惹かれ続けている根っこだと思っています。

 まさに"みんな一緒だから怖いものなんか何もない!だから完璧といたします!"を体現しているグループですよね。

 

 

 ここまで長文乱文を書き連ねましたが、あくまで個人の感想や思うところで、最終的な結論は「素敵なライブだったよ!」ということを言いたかっただけです。色々な感想が出るほうがコンテンツとして盛り上がりますし、「こんな意見もあるのね」ぐらいに受け取ってもらえるとありがたいです。

 ですが、これを読んでDIALOGUE +に少しでも興味を持ってくれたり、さらに好きになってもらえたりしたのなら、いちファンとして嬉しいことはありません。

 

 彼女たちのかくめいは始まったばかりで、実に可能性ばっかのこれからがとても楽しみです。